文在寅大統領はサムスン電子の李在鎔副会長などの財界人と2月13日に会っていた際に、「国内での防疫管理はある程度安定した段階に入ったようです。コロナ19(新型肺炎)は遠からず終息するでしょう」と述べていたことがわかった。
文在寅大統領は、新型コロナウイルスについて、極めて楽観論に走っていたわけだ。
なお、その前日には、韓国の保健福祉部次官が「地域社会への伝播を遮断しているため、集団行事を延期したり取り消したりする必要はない」とも話していた。
ところが、新天地大邱教会の広範囲にわたる伝播が起こったのは2月9日で、こうした感染者に症状が表れてきたのが14日前後だと見られている。
慶北清島テナム病院の精神病棟で感染症状が出てきたのは2月15日前後で、そこから患者2人を除く全員が感染し、感染者は114人にまで急拡大していった。
潜伏期間から考えると、最初の感染者が罹患したのは2月11日頃だと思われる。
文在寅大統領が「安定」「終息」を語っていた裏で、こうした感染が広がっていく事態が静かに進行していたことがわかる。
文在寅大統領にとってもう一つの皮肉は、この新型コロナウイルス対策の最前線で動いている疾病管理本部は、「(終息について)生半可な判断をするには時期尚早」であると、文在寅大統領の発言を完全に打ち消す発言を14日に行ったことだ。
文在寅大統領は政治的な思惑を優先し、専門家たちの声をきちんと聞いていなかったとして、批判を浴びることになった。
さらに、文在寅大統領は2月20日に、アカデミー賞を受賞した「パラサイト 半地下の家族」のポン・ジュノ監督と映画関係者らを大統領府に招待し、映画に出てきたチャパグリをメニューにした晩餐を開いた。
チャパグリとは韓国のインスタント麺料理なので、そんなに目くじら立てるほどのことでもないと思うのだが、韓国民には不謹慎に見えたようだ。
新型コロナウイルスの感染の広がりで大変な事態になっているのに、大統領府ではパーティーを開いているのか、というわけだ。
さて、韓国では4月に国会議員選挙を迎える。
文在寅政権は、自分が所属する「共に民主党」が敗北しても、少数派の親北政党が多くの議席を獲得できるようにして、保守系がどうしても多数派を握れないような選挙制度改革を実行していたが、新型コロナウイルスの蔓延で、この狙いも崩れたかもしれない。
ここはなんとしても、保守派の勝利に期待したい。
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ネタ元の中央日報の記事
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