かつて毛沢東も中国共産党も台湾独立を支持していたという面白い話が発掘された。国立台北教育大学台湾文化研究所の李暁峰教授が明らかにしたものだが、その内容は以下のようなものだ。
台湾がまだ日本領であった1928年に中国共産党の指導のもとで台湾共産党が設立された。この時の政治大綱の第2条と第3条では「台湾人民独立万歳」と「台湾共和国建国」との表現が用いられていた。「台湾の本土復帰」などではないのである。ここから当時の中国共産党は台湾人を同じ民族であるとは全く考えていなかったことがわかる。そしてこの設立大会には中国共産党の彭榮氏が派遣されていた。
1936年に「中国の赤い星」を書いたエドガー・スノー氏が毛沢東に「中国人民は日本帝国主義者の手中から失った土地を取り返すべきか」と質問したところ、毛沢東は「万里の長城以南の主権を守るだけでなく、我が国が失ったすべての土地を取り返すべきだ」とし、満州を自分たちの土地にすることを強調しながら、「但し我々は以前は中国の植民地であった朝鮮についてはこの中には含めない」「もし朝鮮人民が日本帝国主義者の枷と鎖から脱却するのを望むのであれば、我々は彼らの独立闘争を熱烈に支持する。これについては台湾も同じである」と返答した。やはり台湾は「独立」の対象であって、自国の領土の意識はないということになるだろう。
また1941年に周恩来は、中国が自主独立を追求する以外にも、他の民族国家の独立解放運動を支持すると表明し、この中には朝鮮や台湾の反日運動も含まれるとしている。周恩来も台湾は他の民族に属するという前提で、その独立を支持するとの立場だったことになる。
戦後国民党が台湾を乗っ取り、1947年に国民党による台湾人に対する大弾圧である二二八事件が発生した際にも、中国共産党は「台湾の独立を支持する」との声明を発表した。この事件に関しては毛沢東もラジオ演説で「中国共産党が率いる我々の軍隊は、蔣介石と国民党に対する台湾人の闘争を全面的に支援する。我々は台湾独立に賛成し、台湾が自ら求める国家を成立させることを支持する」と述べている。これは台湾が日本から切り離された後でも、中国共産党が台湾が自決権を行使して独立国となることを支持していたことを示している。
中国共産党の台湾についての現在の見解は過去の見解とは全く異なるものであるわけだが、これをご都合主義と言わずにどう言えばよいだろうか。
「中国共産党は台湾を中国の一部とは考えていなかった」というプロパガンダ戦はバンバンやるべきではないだろうか。中国共産党には「蛙の面に水」だとしても、世界中の人たちには現在の中国共産党の主張がいかに不自然なものであるかを印象づけられるはずだ。そしてそれは最終的な台湾の国家承認への道にもつながるであろう。
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