中国の習近平総書記は昨年1月に演説を行い、共産党内部の反対勢力が習近平の地位を脅かしていることへの不快感を表していた。
共産党ではない外部勢力ではなく、共産党の内部勢力が分裂・敵対していることへの警鐘だ。
今月発表された中国共産党理論誌「求是」に、この2年近く前の演説の内容が掲載されたことが波紋を呼んでいる。
これは今月開催予定の共産党中央委員会の全体会議(四中全会)を前にして、反習近平派に対する警告を表すものだと一応言われている。
2年近く経っても中国を取り巻く環境は好転していない。むしろどんどん悪化している。
米中貿易戦争は激化し、中国経済の悪化は隠しようもなくなった。
香港をめぐる混乱が半年近く続いている。これは2年前にはなかったことだ。
ウイグルをめぐる人権状況が国際的に問題視されるようになり、諸外国と中国との関係も、全体的には悪化している。
こういう中で、習近平に対する不満が2年前に比べてさらに高まっているがゆえに、この演説の内容に再度触れざるをえなかったのではないか、というわけだ。
だが、習近平派の擁護をするような顔をしながら、反習近平派が敢えてこの演説内容を載せたのではないかという見方もできる。
つまり、内部の反対勢力の持つ不満がこの2年間でむしろ拡大していることを明確にするために、この演説要旨を掲載するように動いたのではないかというものだ。
この記事において、反習近平派としては、1)党最高指導部の中の反習近平派、2)習近平の反腐敗キャンペーンで既得権益を奪われた長老や高官、3)党内の反習近平グループ の3つを挙げている。
なお、四中全会では、主要政策のみならず人事も議論されることになる。
ここで習近平が反対勢力を思い切って粛清しようとすることは十分に考えられるが、逆に反習近平派によって習近平が責任を取らされる可能性もある。
実は四中全会は本来は昨年開催されていなければならなかったものだが、習近平の独断で延期されていたものだ。
自分を取り巻く状況が好ましいものではなかったので、勝手に延期したものだ。
今回は8月に開催予告が行われているので、一応開催されると見られているが、党内をまとめきる自信のない習近平が再延期する可能性も取り沙汰されている。
足元の香港問題の解決の道筋を示すことができない中では、習近平は極めて劣勢であり、厳しい立場に追い込まれているということは言えそうだ。
四中全会が本当に行われるのか、行われたとしてそこでどんな結論が出ることになるのか、注目しておきたい。
ソースとなった大紀元時報の記事https://www.epochtimes.jp/p/2019/10/48110.html
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