中国を風刺したことで中国政府から完全に締め出しを食らった、アメリカの社会風刺アニメの「サウスパーク」の最新エピソードの内容が、詳細にわかった。
主人公のうち1人は、中国入国時に大麻を所持していたことから、強制収容所に送られ、そこで囚人の虐待と銃殺を目撃する。さらにディズニーキャラクターである「くまのプーさん」にも出会い、習近平国家主席に似ているという理由で収容所送りにされた経緯を教えてもらう。
取り調べを受けて、中国の警官に、「あなたたちは国民の命を軽く見て、個人の自由を無視している。誠実でもなければ、正義もない。こんな中国をどうして国家と呼べるのか」と激怒する。
主人公のもう1人はバンド活動をやっていて、有名プロデューサーの目にとまり、自伝映画を作成するよう勧められる。
彼が書いた脚本には、「強制臓器摘出」や「ダライ・ラマ」などの内容があったため、「これでは中国マーケットを失ってしまう」と、映画製作側の責任者に複数回書き直すように命じられる。
プロデューサーは「中国市場で金儲けしたいなら、当局の言論統制に協力しなければならない」と彼を諭した。
さらにこのエピソードでは、警官と対峙する黒い服のデモ参加者、中国建国70周年の軍事パレード、強制労働キャンプなど、中国の神経を逆なでするような内容が目白押しだ。
こういう内容であれば、中国政府が激怒するのは、ある意味当然だろう。
この点で「サウスパーク」の制作スタッフの勇気に敬服する。
なお、このエピソードは”Band in China”(中国でのバンド)という表題だが、”Band” には「(音楽活動の)バンド」の意味と「束縛」の意味を重ねているのだろう。
さらに、”Band in China” の発音は”Banned in China”(中国国内で禁止されている)のようにも取ることができる。こういうところもさりげなくオシャレだ。
ソースとなった大紀元時報の記事https://www.epochtimes.jp/p/2019/10/47984.html
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