TikTokの運営企業は、2017年に「ミュージカリー」というアプリを買収して、米国への進出拡大を図った。
マルコ・ルビオ上院議員は、国家安全保障の見地から、この買収についての見直しを呼びかけている。
TikTokの人気ぶりからして、香港デモに関する動画がTikTok上には当然あるはずのものなのに、現実には見かけない。同様に、ウィグルの人権弾圧に関する動画も見かけない。
こうしたことが、ティックトック側がコンテンツを検閲している「証拠」であり、こうした「証拠」が増えていると、ルビオ氏は指摘した。
英紙ガーディアンは、TikTok内部で投稿内容をチェックするモデレーターに配布されるモデレーションガイドラインの詳細を入手して、「中国におけるルールを批判する行為」が検閲対象になることを、以前に暴露していた。
このようなガイドラインに違反した場合には、コンテンツを削除されたり、ユーザーの目につきにくくなるように制限を受けることになる。
なお、TikTokの運営会社はこのようなガイドラインは過去のものであり、中国政府からコンテンツ検閲の要請もないとしている。
そうは言いつつ、香港デモやウイグルへの人権弾圧に関する動画がほとんど見かけないのは不自然であると、ルビオ上院議員は言っているわけだ。
買収を見直すと言っても、今更買収をなかったことにはできないだろう。
そのことを承知の上で、ルビオ上院議員は問題を提起してみせる。
ここに次の布石が用意されているのは、ほぼ確実だ。
アメリカはしたたかに、着実に、中国包囲網を狭めている。
ソースとなったウォール・ストリート・ジャーナルの記事https://jp.wsj.com/articles/SB12480707376259223915504585601263593093370
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