道理

「人種差別で黒人の命が軽視されている」は本当か? 統計を見よ!(朝香 豊)


人気ブログランキングへのご協力をよろしくお願いします!

ジョージ・フロイド氏の事件の後で”Balck Lives Matter”(黒人の命は重大だ)という運動が沸き起こっている。

アメリカでは人種差別の中で、黒人の命は白人と比べて軽く扱われているので、これを正さなければならないというのが、その主張の根拠になっている。

ところで、この主張は一体どの程度まで真実に近いのだろうか。

そこでFBIの犯罪統計を調べてみた。

FBIの統計によると、2018年の1年間で白人が黒人を殺した件数は234件であるのに対して、黒人が白人を殺した件数は514件であった。

ちなみにアメリカの人口の6割が白人で、黒人は13%ほどであることから計算すると、白人が黒人を殺す確率に対して黒人が白人を殺す確率は、ざっと10倍大きいということになる。

さらに、黒人が黒人を殺した件数を調べてみると2600件で、全殺人のほぼ40%を占めている。

ここにも同様に人口比を計算に入れると、白人が黒人を殺す確率に対して黒人が黒人を殺す確率は50倍大きいことになる。

もう一度繰り返すが、黒人が黒人を殺す確率は白人が黒人を殺す確率の50倍なのだ。

黒人を殺しているのは、白人よりも圧倒的に黒人なのだ。

人種差別があり、黒人に対する優越意識が白人にまだまだ残っているから、黒人の命が粗末に扱われているというのが本当なら、結果は逆にならないといけないのではないか。

白人が黒人の命を大切にしていないように言っているが、黒人の命をもっとも大切にしていないのは黒人だということになる。

もちろん、アメリカ社会において一般に黒人の社会的地位が低いことがこうしたことに影響を与えていることは理解できる。

では、だからといって、白人が黒人を殺すよりも黒人が白人を殺す確率が10倍高く、さらに黒人が黒人を殺す確率が50倍も高いのは、「取るに足らない」話だと言えるのだろうか。

こうした黒人による殺人は大したことはないが、白人が黒人を殺すことは、その確率が黒人が白人を殺す確率の1/10、黒人が黒人を殺す確率の1/50しかなかったとしても、遥かに大問題なのだということになると、自分としてはとてもついていけないのだ。

こういうと、アメリカでは白人警官が黒人を不当に扱って死に至らしめる事件が頻発しているからだという答が返ってきそうだ。

だが、それも本当なのか。

白人警官が黒人を殺してしまっているケースも多いだろうが、白人が黒人警官に殺されているケースも実はいろいろとあるのだ。

たとえば、2017年に白人女性のジャスティン・ダモンドさんが黒人警官のモハメド・ヌールに殺されるという事件が発生した。

彼女は自分の家の裏の路地で女性がレイプされて叫び声を上げているのではないかと思い、警察に2回電話をした後で、駆けつけた警官によって不幸にも殺されたのだ。

現場に駆けつけた2人の警官は通報があったようなレイプ被害が、言われた路地では確認できないとして、パトカーに乗ったまま立ち去ろうとしていた。

そこにダモンドさんがパトカーの窓に近づいてきた。

このことに恐怖を感じた2人の警官は、彼女に銃を突きつけ、そのうち一人がパトカーの窓を開けて、彼女のお腹に銃撃を食らわせたのだ。

日本にいる我々からすれば、これはあまりにやりすぎだということになるだろう。

だが、日本とは比べ物にならないくらいに凶悪犯罪が多いアメリカにおいては、善意で近づいてくる人に対しても、この程度の警戒心を持つのは、ある意味当然である。

だから警官は2人とも彼女に銃口を向けたわけだ。

つまり、少なくともここまでの対応は、アメリカにおいては「当たり前」であった。

引き金を引いたのは過剰だったとは言えるが、だがその場にいた警官の恐怖心はどれほど大きいものであっただろうか。

気安く警官に近づいていくなどというのは、アメリカではありえない話だ。

不幸なのは、ダモンドさんはご主人と結婚する前はオーストラリア人であり、アメリカの警察事情に慣れていなかったことだろう。(正確に言えば、彼女は殺された時にはまだ正式には入籍前だったようだ。)

そのためにパトカーに不用意に近づいてしまった。

そして不幸が発生した。

こういうケースが起こっても、偶発的な不幸な事件として扱われるにすぎない。

それどころか、ヌールが職務中に人を撃ったことで起訴され、警察を解雇されたのは、人種差別主義の表れだとまで報道され、彼を扱うメディアの姿勢は同情的であった。

加害者が黒人、被害者が白人というケースと、加害者が白人、被害者が黒人というケースでは、報道のスタートラインが全く違うのだ。

逆差別ではないかと思えるようなことが展開されている。

この結果、ためにするプロパガンダに人々が勝手に踊らされ、放火や暴動といった社会騒乱が軽視される事態を引き起こしている。

これはアメリカに正義をもたらすことなのか。

私にはその反対物にしか見えない。

今回のジョージ・フロイド氏の件では、白人警官の処置が過剰であったのは間違いない。

だが、それがアメリカ社会に深く根ざす人種差別意識によるものだというのは、事実に即した見方ではないであろう。

  

もしよければ、無料のメルマガの登録もお願いしたい。(このブログ記事の下↓に登録フォームあり)

※ 日本再興のために、以下のバナーをポチッとしていただけると助かります。


人気ブログランキングへのご協力をよろしくお願いします!

ネタ元のFBIの統計
https://ucr.fbi.gov/crime-in-the-u.s/2018/crime-in-the-u.s.-2018/topic-pages/tables/expanded-homicide-data-table-6.xls
ネタ元のウィキペディアの記事
https://en.wikipedia.org/wiki/Shooting_of_Justine_Damond
画像はBBCのページから
https://www.bbc.com/news/world-us-canada-48562834
https://ichef.bbci.co.uk/news/410/cpsprodpb/69BD/production/_107296072_8c969fd5-55f7-46dd-93f3-3ba33af5d3a3.jpg

無料メルマガ

最新情報やプレゼント特典などをメール配信しています!メルマガでのみ公開しているネタあり!今すぐ無料登録しましょう!

ピックアップ記事

  1. FBのヒドロキシクロロキン否定は、トランプへのネガキャン利用のためだった! (朝…
  2. 中国、不動産バブル崩壊へ! 中国恒大集団が大幅値引販売実施!(朝香 豊)
  3. 人民元のデジタル通貨化に秘められた野望を見逃すな!
  4. ソ連は欧州を解放した! 今なお時代錯誤な朝日新聞!(朝香 豊)
  5. ドイツが裏技でEUの財政ルールの回避を検討!

関連記事

  1. 道理

    【予言】イランの体制は崩壊へ!(朝香 豊)

    人気ブログランキングへのご協力をよろしくお願いします!クウ…

  2. 安全保障

    北京に入ると14日の強制隔離処置! 日本政府、この現実を直視せよ!(朝香 豊)

    人気ブログランキングへのご協力をよろしくお願いします!新型…

  3. 人権・民主主義

    陸自のヘリがレーザー照射される! 絶対許すな! (朝香 豊)

    府中基地を離陸上昇中の陸自のヘリが、何者かによって地上からレー…

  4. 人権・民主主義

    「暴力には力で対抗」の何が悪い! フェイスブックが投稿削除!(朝香 豊)

    人気ブログランキングへのご協力をよろしくお願いします!共和…

  5. 安全保障

    米議事堂が大混乱! アンティファとBLMにやられる!(朝香 豊)

    人気ブログランキングへのご協力をよろしくお願いします!運命…

無料メルマガ

おすすめ記事

アーカイブ

  1. 人権・民主主義

    「フリーダム・コンボイ」にカナダ政府が「緊急事態法」で対抗! 民主主義を否定する…
  2. 中国

    武漢発新型肺炎の蔓延を、習近平国家主席の国賓招日拒否につなげよう!(朝香 豊)
  3. 人権・民主主義

    監視カメラ設置台数の多い都市世界ランキングのトップ5は全て中国の都市! 当たり前…
  4. Featured Video Play Icon

    外交

    文在寅大統領が ASEAN で日本はずし工作を始める 
  5. 人権・民主主義

    香港でウイグル人に声援を送る集会! 東トリキスタンの旗も振られる! (朝香 豊)…
PAGE TOP