池上彰氏の「バイデン大統領は中国の人権問題に関心がある。新疆ウイグル自治区で強制収容所に入れられているといったことや香港民主化運動による逮捕とか、トランプ大統領はこれまで(人権問題に)何も言ってこなかった。人権問題に関心がなかった」というテレビ朝日での発言が炎上し、ユーチューブチャンネル「池上彰と増田ユリヤのYouTube学園」にその炎上が飛び火した。これを受け、池上氏は7日に同チャンネルで「【説明とお願い】批判は自由です。でもこれだけはお話させてください。」と題した動画を公開した。
池上氏は「もちろん批判することは自由だし、いくらでも言ってもいいことだけど」と前置きした上で、「これを(テレビ朝日の番組とは関係ないYouTubeの)動画に来てわざわざバッドをつけるっていうのはどうかと思うんだよね」と発言し、これがまた炎上している。
池上氏は問われている本質を理解していないようなので、私は同動画のコメント欄に以下の書き込みを行った。
中立そうな顔をしながら、明らかに客観性に欠く主張をされることが多くて、そのことに対する不信感がもともと大きいという前提を無視されていませんか。例えば、「麻生元総理はホテルのバーに行っていたが、菅(直人)総理(当時)は中華屋だった」みたいな解説をされていましたが、日頃は料亭通いの多い菅総理がたまたま中華屋に行った時のことを取り上げて、菅総理が庶民派であるかのように主張するのはフェアなことだったのでしょうか。
「南シナ海が中国の海であるのは、鄭和が大航海時代の100年も前にあの一帯を開発していたからだ」のような主張をして、中国の九段線の擁護をされていましたが、鄭和は単にあの辺りを船で通過しただけであって、「開発」なんてやっていないですよね。どうしてそこまで中国に甘い主張をされるのですか?
トランプの件について言えば、そもそも「言葉」と「行動」ではどちらが本質なんですか?ディールのためにトランプが「言葉」の上では中国の人権状況に厳しい立場になかなか立たなかったことは私も認めますが、しかしながら政権としての「行動」としての動きをみれば、「言葉」をそのまま取るということは明らかにミスリードなのではないですか。
バイデン政権は発足早々に国務省のWebページの「政治課題」から「中国の挑戦」や「5G」を密かに削除しましたね。また、トランプの対中通商政策を全面的に見直す姿勢も打ち出しました。表面的に中国の人権状況に厳しそうな「言葉」を使っていても、「行動」では違った対応を取っていることをどう見るのでしょうか。ジャーナリズムというものは表面的な言葉にとらわれない真実を追究する立場に立つべきものだ私は思っているのですが、池上さんはそうではないですよね。それなのに、ジャーナリストを名乗るから、許せないのです。
マスコミ界の主流派となっている「リベラル=反体制」という「体制」に依存して、つまり根本部分で自分たちを業界内の安全なポジションに置いておいて、真実の追究とかけ離れた方向にミスリードするようなことを平然とやるその姿勢に頭にきている人が多いということを、冷静に捉えてもらいたいものです。自分たちは被害者であり、変なネトウヨたちが不当な嫌がらせを自分たちに向けて行っているという認識なんでしょうが、一番肝心な点から目を背けているという点で、あまりに自分勝手ではないでしょうか。
私の捉え方について皆さんはどういう感想を持つのだろうか。広く意見を聞いてみたいものだ。(なお、池上氏のYouTube動画はブログの下の方に貼ってある)
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