少し意外な情報に接すると、そこに真実性を感じやすいという性質が人間にはあるのではないかと、私は思っている。例えば、台湾の人たちに中にはなかなかワクチンの接種が進まない台湾にしびれを切らして、中国本土に渡ってワクチンを接種している人も多いとの報道がある。中国と台湾との対立関係からすれば逆方向の話ではあるが、ワクチン不足に陥っている台湾の実情や台湾と中国の経済的な関係の深さからすれば、そういうこともありえるなと思ってしまうのは不思議ではない。
こういう時に大切なのは「そうかもしれない」という判断が正しいかどうかの検証だが、これがなかなか難しいし面倒くさいので、検証作業をすっ飛ばしてしまうのは人間にはよくあることだ。そしてそこには落とし穴があることがたびたびある。
さて、今回のこのワクチンの件については、黄文雄氏はメルマガにおいて事実関係を整理してくれていた。
今回の情報の出所は「ETtoday新聞雲」という親中派の台湾メディアで、このメディアでこの話を語っているのは徐正文氏という国民党系のバリバリの親中派の人物であることを、黄文雄氏は説明している。だから台湾発の情報だからといって、台湾は実はそうなんだと簡単に思ってはいけないと黄文雄氏は主張している。
このことの意味合いはなんとなくわかるような気がしても、実感を伴ってはなかなか理解しにくいかもしれない。
そこで立場を入れ替えて考えてみよう。例えば、朝日新聞に鳩山元総理が登場して、「中国との関係を深めるために新たなプロジェクトを考えている」と発言していたとする。
私たちからすれば、「朝日新聞だろ」「鳩山さんだろ」と思ってろくに相手にしない話だと思うが、この話が「日本では実はこんな話が展開している」として台湾で紹介されたとしたら、「日本はなんだかんだと言っても信用ならない国なんだな」と台湾の人たちが思ってしまう可能性はある。そしてそう思ってしまう台湾人を増やすことができたら、日本と台湾の関係を離反させたい勢力の狙い通りになったということにならないだろうか。
日本政府も台湾政府も現実の政治を操る立場にある。その中では多くの利害関係者のことを考慮せねばならず、対中政策面でも常に最善策が打てるわけではない。両国とも民主主義国家なのであるから、妥協を要求されるのは常である。だからどちらの政策についても、中国に対して妥協的に見える要素は常にある。
その部分を取り出して、「民進党は信頼できない」とか「自民党は信頼できない」というのは簡単だし、それもまた一面の真理を表していることも事実だ。
だが、日本と台湾が対中政策面で手を携えていくという見地で考えた場合に、この「信頼できない」という面について強調するのは果たして意義があるのだろうか。
日本人としての我々は、日本政府や日本の財界の不甲斐なさを問題にしながらも、この路線が変わっていくように努力しつつ、中国よりも台湾との関係を強化していく流れをできる限り作っていくしかないのではないか。
良識的な台湾人も、台湾政府の不甲斐なさを問題にしながら、その路線が変わっていくように努力しつつ、中国よりも日本との関係を強化していく流れをできる限り作っていくしかないのではないか。
双方がこのように努力する中でしか、私たちは正しい道を歩めないのではないだろうか。
最近は台湾を否定的に見る見解が広がっているが、それは日台離反工作に乗せられているものではないかと冷静になることも、自分は必要であると考えている。
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