Taiwanese Public Opinion Foundation の調査結果によると、台湾が公式に独立国だと表明すべきだという見解を持つ国民が54%と、過半数に達した。
現状維持派は23.4%、中国との統合を望むのは12.5%で、圧倒的多数が台湾独立派となった。
1991年の統計開始以来最も高い数値となり、昨年末の段階から見ても、独立派は8%以上増えた。
これは新型コロナウイルス の脅威に対して、中国との人的交流を厳しく遮断することで、世界で最もうまく対処したことが自信となっているところもあるだろうが、それだけではない。
世界的にはコロナ不況で苦しんでいる中で、台湾経済は割とうまく回っていることもある。
2020年の1〜3月期の、海外企業による台湾製品の調達・購入額は、前年比109%増となっている。
蔡英文政権が「新南向政策」として力を入れている東南アジア・南アジア諸国との貿易総額は、前年比5%増を記録した。
コロナのせいで世界的には貿易額が大きく落ち込んでいる中で、この数字は驚異的だ。
ちなみに日本の同時期の輸出額は9.7%減少している。
大使館など、台湾政府の在外機関の働きかけによる台湾への投資額も、前年比で40%増加した。
米中貿易摩擦の激化によって、台湾企業が高関税が掛かる中国を敬遠して、台湾に製造拠点を回帰させる動きを強めていることも大きい。
台湾も海外からの観光客の激減によって、宿泊業・飲食業・小売業などは大打撃を受けているが、それでも同時期の経済成長率は1.59%と、プラス成長を維持した。
中国包囲網を築くことで、中国に置いていた生産拠点を中国の国外に移し、中国を外した経済ブロック圏内で経済活動を活発化させることの可能性の大きさを、台湾の事例はよく示してくれているだろう。
世界も日本も台湾から学ぶべきだ。
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