中国不動産のトップ3の一角である、中国恒大集団が、所有不動産の大幅値引き販売を開始した。
2月18~29日に購入すると25%引、3月1~31日に購入すると22%引をそれぞれ実施する。
さらに一括払いなら追加で7%安くする。
つまり、最高では32%も割り引くというわけだ。
新型コロナウイルスの蔓延で、対面販売が難しい状況の下、中国恒大集団はネット販売を強化している。
最大手の一角とはいっても、資金繰りにはかなり困っており、直近の米ドル建てでの起債では12%の金利を約束している状態だ。
こうした起債は1000億ドル(10兆円)を超える規模となっていて、その大半の償還期限が今年中にやってくる。
だから、利益を確保することよりも、とりあえずは支払いに当てる手元のキャッシュを確保することが最優先される状態なのだ。
中国恒大集団が公然と値引き販売を始めたことで、同業他社がこの動きに追随するのは確実だろう。
資金繰りに困っているのは、どの不動産企業も同じだからだ。
なお、最大手の別の一社である碧桂園が、昨年値引き販売を始めたところ、当局から呼び出され、値下げ禁止の誓約書を提出させられたということがあった。
そのくらい、中国政府は不動産バブルの崩壊を恐れ、必死に食い止める側に回っていた。
新型コロナウイルスの蔓延で政府部内が混乱している隙に乗じて、中国恒大集団が反習近平派を懐柔して、何とか値引き販売の実施を認めてもらったものなのではないか、などと、私は妄想を膨らませている。
だが、中国恒大集団がここまでの大幅値引きでの販売を行っている以上、当局に値引きを禁じられた碧桂園としても、これに対抗した値引き販売を行わないわけにはいかないだろう。
当然ながら、最大手のこうした動きに、大手以上に厳しい経営環境にある中小の不動産会社が追随しないことは考えられない。
つまり、中国全土で全般的な不動産の大幅値引き販売が繰り広げられることになるのは、もはや避けられないわけだ。
新型コロナウイルスによる大混乱の中で、不動産バブル崩壊の引き金が中国でついに引かれたと考えるべきだろう。
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