福島第一原発のALPS処理水について、普通の原発の冷却水とは違っていて、トリチウム以外の放射線核種が残っていることを問題視する人がいる。
確かに厳密に言えば、ALPSで処理を行ってもトリチウム以外の放射線核種すべてを取り除けているわけではないが、それは無視できるレベルでしかない。
例えばALPS処理水に残留しているセシウム134の平均濃度は1リットルあたり0.204ベクレルで、セシウム137の濃度は1リットルあたり0.153ベクレルである。両方を合算すると1リットルあたり0.357ベクレルということになる。食品の国際規格を作成しているコーデックス委員会の指標によれば、放射性セシウムの指標値は1000ベクレル/Kgである。水1リットルが1キログラムであることからすれば、0.357ベクレルと1000ベクレルはそのまま並べて比較することができるはずだ。これで「セシウムが完全に取り除けていないから問題だ」ということになるのだろうか。ちなみに他の放射線核種については、ストロンチウム90は1リットルあたり0.099ベクレル、ルビジウム106は1.6ベクレル、ヨウ素129は8.46ベクレル、アンチモン125は0.438ベクレル、コバルト60は0.76ベクレルとなっている。(東京電力の資料の読み方に間違いがあり、それぞれのベクレル値を4月16日午前0時17分に修正しました。)
この段階からさらにもう一度処理を加えて、さらに除去レベルを高めた上で、これを海水で500倍程度に希釈してから海に放出するというのが、今回の計画である。当然ながら、海水中ではさらに希釈されることになる。
ちなみに放射性カリウムは、バナナ1本食べると13ベクレル、200gのステーキを一枚食べると20ベクレル摂取していることになる。放射性カリウムは普通の食品に普通に含まれているから、我々は平均して1日77ベクレルの放射性カリウムを摂取していることになる。これと考え合わせた時に、ALPS処理水に含まれる放射線核種がどれほど少ないかが理解できるだろう。
科学的根拠に基づかないバカげた大騒ぎはもうやめにしたいものだ。
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ALPS処理水の画像
https://fnn.ismcdn.jp/mwimgs/6/c/600wm/img_6c625b5e430ec025fdcc9843f904622a63922.jpg
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