FOXニュースの人気司会者であるタッカー・カールソン氏は、国防総省傘下の情報機関である国家安全保障局(NSA)の内部通報者から、カールソン氏をNSAが監視しているとの連絡を受けたことを明らかにした。
この内部通報者はカールソン氏に対して彼のチームが現在準備している報道ネタに関する情報を繰り返し伝え、その内容はチーム内でやり取りされているメールやメッセージからでないと得られないものだったと、カールソン氏は述べた。そしてこうした監視は、バイデン政権に批判的な彼の番組を打ち切りにさせるためになされているものだということを明らかにした。
カールソン氏は情報公開法に基づいて、NSAなどが番組について集めたすべての情報を公開するよう申請した。
これに対してNSAは、カールソン氏がNSAの諜報活動の対象となったことはないし、彼の番組を潰そうとする計画もない、NSAは裁判所の許可がない限りアメリカ国民を標的にすることは許されていないと回答した。
バイデン政権のサキ報道官もNSAは国外からアメリカ国民に危害を与えようとする外国人や外国の脅威に焦点を当てている組織であるとの建前を述べて、カールソン氏の疑念を相手にしない姿勢を示した。
カールソン氏はこうしたサキ報道官やNSAの「説明」に当然納得しなかった。NSAは自分を「標的」にしたことはないと言ったが、自分のメールを読んでいないとは答えていないではないかというわけである。読んでいないなら読んでいないと、この単純な問いかけにどうしてきちんと答えないのか。
なおNSAが情報収集したものについては、FBIが捜査上の必要を理由としてこれにアクセスできる形になっている。そしてこのアクセスについては違法なスパイ活動が行われているという重大な疑義も発生している。実際FBIがこの制度を悪用して、アメリカ国民に対する違法なスパイ行為をしているのではないかと、クリーベンジャーという弁護士が情報開示を求めたことに対して、NSAが情報公開を決定したこともニュースになった。この点については別のブログ記事でも紹介した。こちらにもかなり重大な事件のことが書かれているので、まだ読んでないようであれば、ぜひ読んでいただきたい。
ともあれ、NSAが公開する情報にカールソン氏の名前が出てくることになるのか、その点も今後気にしておきたい。
私たちが確認しておかなければならないのは、自由を奪おうとする力はいつでも働いていて、一気に失われてしまうことがあるというところだ。この2年間で香港はガラッと変わってしまった。アメリカでもガラッと変わってしまうことが目下進行中である。ここに対する危機感を私たちは自分たちのものとして強く持たなくてはならない。
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nippon-saikou.comの記事
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