JB Pressで中国ウォッチャーの近藤大介氏が、新型コロナウィルスについて、非常に重大なレポート(コロナウイルスと闘う医師が伝える武漢の惨状)を公表した。
そこには、現地の医者が中国版SNSに挙げた重大なメッセージの日本語訳が掲載されている。
その部分をそのまま転載する。
——————-
私は現在、もう2週間も残業づけの日々を送っている。昨日からようやく、世論は少し緊張しだした。だがわれわれが了解している状況は、一般の人々が最悪の事態と考えているものよりも、さらに深刻なのだ。
鐘南山院士はメディアで、比較的穏当に述べた(1月20日に、かつてSARSと戦った元広州病院長の国家衛生健康委員会・鐘南山院士、84歳が、中央広播電視総体のインタビューに答えた)。だが彼は、武漢に視察に来た後、『直ちに武漢全体を封鎖すべきだ』という意見を述べたのだ。この意見を国務院は否決してしまった。
私は毎日、大量の発症者と思しき患者を診察している。だが患者の数が多すぎて、とても収容しきれない。何せ隔離病棟は2棟しかないのだ。加えて、医療スタッフの一部も感染し、戦線離脱となってしまったが、その代役もいない。
今回の新型コロナウイルスの特徴は、2003年のSARSに較べて潜伏期間が長いことだ。平均で9日間もある。しかも微熱だったり、発熱しない患者もいる(私は自分が診察している通りのことを話している)。
武漢の人口(約1100万人)や、交通の要衝であることを考慮すると、すでに中国全土の都市にあまねく、患者は広がっているはずだ。それを報道するかしないかという問題だ。
私の個人的な感触では、実際の感染規模は、2003年のSARSをすでに超えている。致死率のデータも曖昧になってしまっているようだ。いまは病毒が、さらに突然変異しないことを願うばかりだ
——————-
つまり、「ヒトからヒトへの感染」は「ありうる」というレベルではなく、「十分にある」のであり、発熱していない人でもウイルス感染者であることが起こりうるわけだ。
しかもウイルスが今後変異して、より悪性のものになる可能性も考えなければならないのだ。
このJB Press の記事とは別のものだが、国の専門家グループの一員として現地調査に入った北京大学第一医院の王広発医師がウイルスに感染していたことも報じられた。
当然ながら、専門医として感染しないようにかなり気を配っていたと思われるが、それでも感染していることの重みを無視すべきではない。
また、近藤氏は、ある北京の大企業に勤める中国人の知人から、その企業の武漢支店長から「今回の新型肺炎は、2003年のSARSの被害を上回るだろう。武漢市民は、いろんな噂を聞きつけて、そう言っている」との話も載せている。
現在日本では、武漢からの乗り入れる航空機について、微熱があるかどうかの問診を加えたようだが、熱がなくても感染していて、「ヒトからヒトへの感染」が発生していることを考えると、この対応ではぬるすぎることがわかる。
全員にウイルス感染の検査を行い、検査結果が出るまでは空港内の施設に隔離するくらいの処置が必要だろう。
中国政府は武漢の封鎖を行わない判断を下したが、だとすれば、春節を契機に中国全土にこのウイルスが蔓延するのは避けられない。
この判断が、中国の国家体制を大きく揺るがす事態に陥る可能性もあるだろう。
※ 日本再興のために、以下のバナーをポチッとしていただけると助かります。
これのネタ元のJB Pressの近藤大介氏の記事
https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/59069?page=3
無料メルマガ
最新情報やプレゼント特典などをメール配信しています!メルマガでのみ公開しているネタあり!今すぐ無料登録しましょう!