中国共産党中央宣伝部は、今月(3月)はじめに、習近平指導部の新型コロナウイルスへの対応を称える本『大国戦「疫」』を緊急出版した。
この『大国戦「疫」』は、習近平国家主席が下した「領袖の決断」を賛美し、ウイルスとの戦いにおいて、最高指導者である習近平主席の役割の大きさを強調したものになっている。
中国の国内メディアは、「本書は中国共産党の指導者と中国の特色ある社会主義制度の顕著な優位性を明らかに示した」と、大いに持ち上げた。
だが、この書籍は、すでに書店の売り場から撤去される事態になっている。
「(ウイルスの流行が)収まっていないのに、もう功績を讃えるのか」「恥知らずの極み」などといった批判が巻き起こったからだ。
一方、国内のマスコミにおいても、習近平指導部を称える報道が相次いでいる。
例えば、2月29日付けの「人民日報」には、黒龍江省の農民の尤桂蘭さんが習近平主席を自宅で出迎えた記事が掲載された。
この記事の中で尤桂蘭さんは、習近平指導部のおかげで暮らし向きが向上し、私たちの暮らしは蜜よりも甘いと語っている。
徹底したおべんちゃら記事だといえよう。
こうした動きに、北京市民の薛扶民氏は、実名の告発文をネット上に発表し、『大国戦「疫」』や「私たちの生活は蜜より甘い」などのプロパガンダを展開しているのは、中国共産党イデオロギー・宣伝を担当する王滬寧氏の計略に基づくものだとし、王滬寧氏の辞任を要求した。
薛氏は表面的には王滬寧氏をやり玉に上げているが、真のやり玉が習近平主席に向けられているのは、いわずもがなである。
薛氏は、「基本的倫理と社会的良識に反している」、「ひたすら『戦績』を吹聴したことで、共産党と中国が嘲笑の的となった」、「ウイルスを世界に蔓延させたことに謝罪すべきだ」と主張し、王滬寧氏の辞任を求めた。
この告発は中国のネットの世界で急速に拡散されることになった。
習近平指導部は、最初の段階で情報公開を全く行わず、ウイルスを閉じ込めるための努力を完全に怠った。
その結果中国中、世界中にこのウイルスを蔓延させたわけだが、その責任には頬かむりしている。
それどころか、自分たちはこのウイルスの被害者であり、またこのウイルスとの戦いの最前線で戦う勇者なのだという宣伝を行っている。
そしてウイルスとの戦いには、自分たちの強力な指導力のおかげで勝利を収めつつあるものだと描いている。
このように習近平指導部の働きを美談としてまとめつつ、これと間逆な言論は徹底的に弾圧しているのだ。
武漢の現状を現地で取材し、外部に発信した、陳秋実氏、方斌氏、李澤華氏らは、相次いで拘束された。
さらに3月1日には、「ネット情報コンテンツ環境管理規定」を施行し、インターネット規制をさらに厳しくした。
こうした習近平指導部のあり方には、中国の大半の人々が内心怒りを感じているのは、当たり前だ。
ここまで極端な情報統制のあり方は、もはや中国国民の信任を失っていると言えるだろう。
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