日経新聞が「財政を無尽蔵に膨らますことができるのか」という記事を掲載した。
矢野康治財務次官が文藝春秋に与野党の財政出動の公約を「バラマキ合戦」と批判したことを受けてのことだ。
この記事は1960年代のアメリカの経験を引用している。すなわち、ジョンソン大統領がベトナム戦争を拡大しながら、医療・教育の公的助成を拡充して、財政の悪化とインフレの亢進を招いたことだ。
これにより財政政策の拡張をすれば経済はうまくいくという初期ケインズ主義が挫折した。
挫折の原因はある意味では単純である。政府の行う支出が単なるバラマキにとどまり、生産力・生産性の向上に資さないのであれば、インフレにしかならないだろう。「福祉の充実」の名のもとにこうした野放図な財政の拡充をするだけであるなら、確かに経済的には意味が乏しい。
ではこの記事の「国費を安易につぎ込むのではなく、費用対効果や財源の手当てに責任を負うべき」という結論が正しいのかといえば、そうではない。費用対効果は重視しなければならないが、財源の手当ては国債を充てればよいからだ。
以前の記事でも書いたが、自国通貨建ての国債がデフォルトを引き起こすことは原理的にありえないから、国債発行について過度に慎重になる必要は全くない。
将来の産業を育て、効率性を高める投資的支出は財政でどんどん賄うべきである。新たな産業を興すのに膨大な資金と長い時間が必要になっている現代においては、民間企業のみにこの負担を背負わせては投資がなかなか進まないという現実もある。政府が投資を牽引するタイプの財政出動は是が非でも進めなくてはならない。
単なるバラマキ型の財政出動と投資的財政出動は完全に区別し、後者のタイプの財政出動はむしろ大いに実行していくべきではないのか。この両者を混同するような議論は不適切だということを指摘しておきたい。
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