アフリカ豚コレラを阻止するために、諸外国は厳しい対応を展開している。
アメリカでは空港や港湾に探知犬を配備し、実際に中国からの来訪者のカバンの中に入っていたハム入りのサンドイッチを摘発して押収するようなこともやっている。すでに感染が発覚した場合には、感染発覚地域からの豚の国内移動を停止できるように、対応訓練を実施している。
アメリカではこの訓練を通じて、現状の対応での弱点をあぶり出し、さらなる対策を進めている。
フランスでは、感染を媒介する可能性のある数十万頭のイノシシの殺処分を行い、豚の輸送に用いるトラックについて消毒を義務づけ、イノシシの侵入を防ぐために全長132キロにわたるフェンスを建設した。
オーストラリアでは、豚肉を密輸入した容疑でベトナムからの旅行者を強制送還し、豚肉製品の輸入を禁止した。近隣の太平洋島嶼諸国をアフリカ豚コレラから守るため、アドバイザーを派遣している。
日本も当然対応を強化しているのだろうとは推察するが、検疫官の不足について慢性的に指摘されているなど、まだまだ取り組みが弱いのではないかというのが危惧される。
専門の検疫官の不足はすぐさま解消する問題ではないだろうが、例えば検疫官を補助できる職務を新設し、検査体制の増強を図るなどの対応も、迅速に進めていくべきではないだろうか。
獣医師の養成に背を向けてきたことが悔やまれる。
アメリカでは農産物検査専門家がまだまだ足りないとして、今後毎年240人の農業専門家を採用し、新たな探知犬チームを年20チーム訓練・配備することにしている。
輸出型農業への転換を図っているのであるなら、我が国もこういう点での態勢強化は避けられないだろう。
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これのネタ元のロイターの記事
https://jp.reuters.com/article/china-swinefever-disease-idJPKBN1ZJ0AG
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