人権・民主主義

マスコミは本質を報道せよ! 技能実習制度の問題点は何か? (平野 正幸)


人気ブログランキングへのご協力をよろしくお願いします!

今回の記事は「平野正幸」さんの寄稿記事です。論拠がしっかりしていて、一方的な決めつけがなく、反対意見の人たちを罵倒するようなものでないといった基準に合致していれば、寄稿記事も歓迎しています。ぜひお読みください。

アメリカ国務省は先日、2021年度版の人身売買報告書(TRAFFICKING IN PERSONS REPORT JUNE 2021)を発表した。この中で、「国内外のブローカーが、日本政府主導の技能実習制度を濫用して外国人労働者を搾取している」(TRAFFICKING IN PERSONS REPORT JUNE 2021, p.323)などと指摘されていることに乗じて、マスコミやネットメディアが使い古された技能実習制度へのネガティブキャンペーンを展開している。

筆者は技能実習制度における「監理団体」というところで仕事をしている。監理団体とは、実習生の受入事業者の監査などを行う団体である。監理団体職員として長く技能実習制度に携わってきたため、制度が多くの問題点を内包していることは理解している。しかし、ただ感情に訴えるだけの否定的な報道は、技能実習制度の根本的な問題解決にまったく寄与しない。本稿では、技能実習制度への誤った批判を指摘し、本質的な問題点を提示したい。

技能実習制度に対するよくある批判は、「実習生は強制労働させられている」という類のものだろう。何をもって「強制労働」としているのか筆者にはよくわからないが、強制労働を「労働者の意思を無視して、強制的に行わせる労働」(デジタル大辞泉)とすると、「実習生=強制労働」は事実ではない。

実習生が日本で働くためには、母国で行われる面接に応募して合格し、母国で5カ月程度日本語を勉強する必要がある。来日しようと思い立って実際に入国するまでは半年以上を要するわけだ。実習生は、アメリカなどがかつて行っていた”奴隷狩り”で日本に来ているのではない。面接に応募する/しないは、まったくもって本人の自由意思である。もちろん、内定を貰った後に来日を辞退することも可能だし、辞退したとしても内定企業に違約金を支払う必要はない。

加えて、実習生の数は年々増えている(ただ、昨年は武漢コロナの影響で減少に転じた)。今では40万人前後の実習生が全国各地の建設現場や農家などで仕事をしているが、仮に実習生が強制労働の対象になっているのであれば、そんなにもベトナム人やインドネシア人が実習生として日本に来るだろうか。

以上より、「実習生=強制労働」の図式は短絡的で非論理的な発想であることがご理解頂けたと思う。

しかしながら、全国に約40万人いる実習生のうち、0.数%は労働基準法を守らないような事業者に受入れられているといっていい。なぜそのような事業者が受入れをできるのか。その理由の一つは、法令を遵守しない監理団体の存在と、そのような監理団体を排除しない技能実習機構の無作為にある。

技能実習機構とは法務省と厚労省が所管する認可法人で、「技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護を図」るために設立された。主な業務の一つは、監理団体への立入検査と処分である。受入事業者の違法行為を黙認するなど監理団体が役割を果たさない場合、技能実習機構は監理団体の事業許可を取り消ささなければならない。

ところが、このような権限を持ちながら、これまでに取消処分を行った監理団体はたったの約4年間でたったの22団体である。監理団体は全国に3,000団体以上もあるのにだ。

監理団体を処分しない理由は、その影響の大きさにある。1つの監理団体は数十人から多いところでは数千人の実習生を管理している。もし監理団体を処分すると、多ければ数千人の実習生の転職を支援しなければならない。これを技能実習機構は嫌がっているのだ。

誰しも仕事が増えることは好まない。しかし、それを避けるがために法令を遵守しない監理団体を野放しにしておいていいのか。技能実習制度に関心を持っていただいているのであれば、「実習生は強制労働させられている。かわいそう。制度反対!」という感情論で批判するのではなく、なぜ「かわいそう」な状況が生じているのかを根拠を基にお考え頂き、建設的な批判をお願いしたい。
  
 
 
ぜひとも無料のメルマガの登録もお願いしたい。(このブログ記事の下↓に登録フォームあり)

※ 日本再興のために、以下のバナーをポチッとしていただけると助かります。


人気ブログランキングへのご協力をよろしくお願いします!

人身売買報告書がダウンロードできるウェブサイト(U.S. Department of State)
https://www.state.gov/reports/2021-trafficking-in-persons-report/
人身売買報告書に関する日本の報道の例
https://news.yahoo.co.jp/articles/9890937f0673f003c5d532a6b500b21da0ad9aa5
https://www.asahi.com/articles/ASN6V310NN6VUHBI006.html
技能実習機構のホームページ
https://www.otit.go.jp/
外国人技能実習制度のイメージ図
https://www.tnkjapan.com/blog/wp-content/uploads/2019/04/88888.jpg
ブリンケン国務長官の画像
https://article-image-ix.nikkei.com/https%3A%2F%2Fimgix-proxy.n8s.jp%2FDSXZQO0778362001072021000000-1.jpg?auto=format%2Ccompress&ch=Width%2CDPR&q=45&fit=crop&bg=FFFFFF&w=1200&h=630&fp_x=0.12&fp_y=0.39&fp_z=1&crop=focalpoint&ixlib=js-1.4.1&s=d08fe0df2d0fb0f4cfd83ab3d5cb83f2

無料メルマガ

最新情報やプレゼント特典などをメール配信しています!メルマガでのみ公開しているネタあり!今すぐ無料登録しましょう!

ピックアップ記事

  1. 中国が「新型インフラ建設」の大型投資を打ち出す! 西側は勝てるのか?(朝香 豊)…
  2. 不良ワクチンで女児死亡! 家族も徹底弾圧! 中国!(朝香 豊)
  3. ショーン・レノンが正論で反日韓国人に反論!
  4. キャリー・ラム行政長官の意味深な発言は、中国政府の思惑に制限をかける狙いかも
  5. 予想通り、イランで体制の危機が発生! 政権崩壊まで進む可能性大! (朝香 豊)

関連記事

  1. 経済

    新型肺炎で、中国は「不可抗力証明書」を発行へ! (朝香 豊)

    人気ブログランキングへのご協力をよろしくお願いします!中国…

  2. 人権・民主主義

    香港国家安全法の危険な中身! 我々も処罰対象に!(朝香 豊)

    人気ブログランキングへのご協力をよろしくお願いします!香港…

  3. 経済

    種苗法改正は必要! 日本の種苗の知的財産を守れ!(朝香 豊)

    人気ブログランキングへのご協力をよろしくお願いします!現在…

  4. 経済

    アリババいじめがさらに強化! 民有企業の活力を奪う習近平!(朝香 豊)

    人気ブログランキングへのご協力をよろしくお願いします!「独…

  5. 経済

    米中貿易協議「第一弾」が合意へ! (朝香 豊)

    人気ブログランキングへのご協力をよろしくお願いします!米中…

  6. Featured Video Play Icon

無料メルマガ

おすすめ記事

  1. Featured Video Play Icon
  2. Featured Video Play Icon

アーカイブ

  1. 外交

    台湾の次期副総統の頼清徳氏、アメリカで大歓待!(朝香 豊)
  2. 安全保障

    北朝鮮に仮想通貨の技術を伝えたことで、アメリカの専門家を逮捕!(朝香 豊)
  3. 安全保障

    王岐山がなぜか北海道訪問へ! 意図は何だ?(朝香 豊)
  4. 人権・民主主義

    民主党の運動員が市の選挙事務を掌握していた! ウィスコンシン州!(朝香 豊)
  5. 安全保障

    「アビガン」承認で、新型コロナウイルスは解決へ!(朝香 豊)
PAGE TOP