経済

終わっている立憲民主党の経済政策! 民主党政権の悪夢から何も学んでいない!(朝香 豊)


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立憲民主党は年収1000万円以下の世帯について所得税を実質無料とし、低所得者には給付金を支給し、時限的に消費税を5%にまで引き下げることなどを内容とする経済政策を発表した。

財源については、法人税の累進課税導入と所得税の最高税率を引き上げ、金融所得への課税を強化することで対応するとしている。

予算は医療や介護、子育てや教育といった分野に重点的に振り向けるとしている。雇用の安定と賃金の底上げを図るため、労働者派遣法を改正し正規雇用の増加につなげ、最低賃金は時給1500円を将来的な目標にする。「同一価値労働同一賃金」の実現に向けた法整備を掲げるとしている。

来たる衆議院議員選挙で多くの支持を集めたい気持ちは理解できるが、あまりにも非現実的な政策ではないだろうか。

日本の中で年収が1000万円を下回る世帯は85%程度存在する。これらの人全ての所得税を無税にして、消費税を5%にまで引き下げるとしたら、どれほどの税収ダウンになるのだろうか。概算では現在20兆円ある所得税収が10兆円になり、消費税収も現行の20兆円が10兆円になることになるから、ざっと20兆円分の税の減収になる。この上にさらに低所得層に給付金を支給するとなると、さらなる財源まで必要になる。

これを所得税の累進強化と法人税の累進導入で賄おうとしても、現実には全く不可能だと言わざるをえない。年収が2500万円を超える人からの所得税収は、現行税率では1兆円程度にしかならないのが実際だ。現行の最高税率が40%であることを知れば、いくら最高税率を上げたところで、賄えないのは自明である。

私たちの暮らしを引き上げるためには、日本国全体の生産性を引き上げなければならないが、予算を福祉系に重点配分しても生産性の引き上げにはなかなか結びつかないのが実際である。正規雇用の増加を法改正で対処しようとすると、企業は逆に雇用に慎重になる。日本がビジネスのしにくい場所になれば、企業はよりビジネスのやりやすい場所に移っていくだろう。

左翼の人たちは法律によって縛ることで目的を実現しようとする発想を持ちがちなのだが、そうした規制を嫌って逃げていく動きを作ることを計算に入れていないため、現実にはその政策はうまくいかないということが起きてしまうのだ。結果として、表面的には「人にやさしい政治」が、現実には「人に過酷な政治」に転嫁してしまうという悲劇が生まれる。

ではどうすれば日本国内での生活水準を引き上げていけるのか。軽い人手不足が発生するところまで日本国内での投資が増える政策が最も効果的ということになる。民間の投資が不足している時には、政府が民間を補完するような投資を行うことだ。

人手不足が生じていれば、ブラック企業で働いている人たちに転職のチャンスが広がることになる。ブラック企業からどんどん人が抜けていくようになれば、ブラック企業は淘汰されることになる。働きやすい環境を整えていなければ企業は人手不足になって回らない環境になっていれば、政府が法律で労働環境を厳しく規制することなしに、労働条件の改善がどんどん進んで行くことになるのだ。

こうした観点で見た時に、現在自民党の総裁選挙に出馬している候補の中で最も望ましい候補は誰だということになるだろうか。間違いなく高市早苗氏だということになる。高市氏は恒常的な危機管理投資と成長投資に政府が積極的に関わっていくことを公約として掲げているからだ。インフレが亢進しないレベルまではこうした投資を行うことを中心に財政をふかせることを公約としているので、軽い人手不足が発生するレベルまで投資が増えることになる。これが最も望ましい政策だろう。

そしてこのように見た場合に、立憲民主党の政策がこの流れと真逆になっていることがわかるだろう。かつて「コンクリートから人へ」の政策が大失敗に終わったことから、彼らは何にも学んでいないのが、今回の政策からはっきりとわかるのではないだろうか。実に残念である。

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