経済

荒唐無稽なホワイトハット! こんなものに騙されるな!(朝香 豊)


人気ブログランキングへのご協力をよろしくお願いします!

知り合いから「ホワイトハット」について尋ねられたが、実は全然その存在を知らず、「ホワイトハットレポート(上巻)」という本をアマゾンで注文して読み始めてみた。

「ホワイトハット」というのは、闇の権力組織である「カバール」による不正をやめさせるための正義のための組織なのだそうだ。

さて、「上巻」には29個のレポートが掲載されているのだが、私は最初のレポートを終えた段階で読むのをやめてしまった。

理由は2つある。

まずこのレポートの内容が非常に理解しにくいのである。

例えば「シニアはまたしても資金を隠すために、シンガポールに向けてさらに飛行機を飛ばそうとしています」などという文が出てくる。

「シニア」がパパ・ブッシュであるのは文の流れでわかるのだが、他はさっぱりわからない。

「またしても」と書く以上は以前にもあったということなのだろうが、その「以前」の話がないのである。

隠す資金がどういう経緯で作り出されたもので、何の目的に使おうとするものなのかの説明もなく、なぜシンガポールに運ばなければならないのかも全くわからない。

なんとなく悪いことをしているようだという印象は伝わるのだが、具体的には何なのかがさっぱりわからないのだ。

もう一つの理由は、内容が絶対にありえない話ばかりだからである。

例えば、お金が足りなくなったオバマが中国をそそのかして8500億ドルを融資させながら、その時に発行された証券が有効なものとして登録されていなかったことを理由に、満期が到来しても支払い義務を拒否したと書いてある。

お金が足りないときには財務省証券(国債)を発行して賄うのは確かだが、マーケットに買い手がいない時には中央銀行(FRB)が買えばいいだけのことで、外国に買ってもらう必要などないのである。

リーマンショックの時も今回のコロナ対応の時も、FRBは大量の財務省証券を購入して政府財政を賄っている。

また8500億ドルも騙し取られた話が本当なら、なぜ中国はこの話を表に出してアメリカを攻撃しないのだろうか。

なお、アメリカ財務省は財務省証券の国別の保有残高を毎月公表しているので、中国がもし騙されたのであれば、満期の到来など待たずに中国はすぐに気付くはずだ。

中国の保有高の推移のグラフも存在する。

中国が保有する米国債残高の推移

胡錦濤の時に騙されたのに、習近平の時ににこやかに訪米することなどありえないだろう。

中国は今なお1兆ドルを超えるアメリカの財務省証券を保有しているが、アメリカに8500億ドルも騙されたのであれば、こんなものはさっさと手放すはずだ。

固有名詞や専門用語がバンバン飛び出すので、知識がないとここに本当のことが隠されているのかもしれないと思ってしまうのかもしれない。

だが、これは人を騙す時によく使うこけおどしのようなものであって、こんなものには引っかかってもらいたいくはない。

なお、アマゾンではこの「ホワイトハットレポート(上巻)」には93個のレビューがあり、そのうち65%が☆5つを付けているので、本当に金融の裏話が書いてあると信じている人はたくさんいるということなのだろう。

ちなみに私はトランプ大統領支持派なので、この点ではホワイトハットと同じ立場のようだ。

なので、私がホワイトハットを否定するのは、トランプ追い落としのためではないことを最後に付け加えておく。
 
 

無料のメルマガの登録をぜひともお願いしたい。(このブログ記事の下↓に登録フォームあり)

※ 日本再興のために、以下のバナーをポチッとしていただけると助かります。


人気ブログランキングへのご協力をよろしくお願いします!

アメリカ財務省証券の国別保有残高
https://ticdata.treasury.gov/Publish/mfh.txt
アマゾンからの引用画像(ホワイトハットレポート(上巻))
https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/61UeZ6r-JoL.jpg
BBCからの引用画像(パパ・ブッシュ)
https://ichef.bbci.co.uk/images/ic/1200×675/p06tmfv3.jpg
Investopia からの引用画像(中国が保有する米国債残高の推移)
https://www.investopedia.com/thmb/BPYhjoenftxh1OzzwRKk2FK_WyY=/1096×762/filters:no_upscale():max_bytes(150000):strip_icc()/export-CZzlN1-10e388fcd9654628899302263d7c669d.png
NPRからの引用画像(オバマと習近平)
https://media.npr.org/assets/img/2016/09/04/gettyimages-598855066_wide-be8255a12b5558e7a63636513e1e2cc5e7a641c5.jpg?s=1400

無料メルマガ

最新情報やプレゼント特典などをメール配信しています!メルマガでのみ公開しているネタあり!今すぐ無料登録しましょう!

ピックアップ記事

  1. 進む中国のリトアニアいじめ! 徐々に広がる反発!(朝香 豊)
  2. 中国の国家発展改革委員会が不動産バブルの維持を断念か? 体制崩壊につながる可能性…
  3. ショーン・レノンが正論で反日韓国人に反論!
  4. キャリー・ラム行政長官の意味深な発言は、中国政府の思惑に制限をかける狙いかも
  5. FBのヒドロキシクロロキン否定は、トランプへのネガキャン利用のためだった! (朝…

関連記事

  1. 経済

    山林での太陽光発電に規制法を作れ! 各地で相次ぐトラブル!(朝香 豊)

    人気ブログランキングへのご協力をよろしくお願いします!政府…

  2. 経済

    緊急経済対策はあまりにもしょぼい! これは怒るべきだ!(朝香 豊)

    人気ブログランキングへのご協力をよろしくお願いします!「過…

  3. 経済

    米中通商協議が部分合意に! 今回はアメリカの一方的勝利!(朝香 豊)

    米中通商協議が部分合意に達したが、報道されている内容を見ると、…

  4. 経済

    迷走する「GoToキャンペーン」! 見失いたくない旅行業・観光業の打撃!(朝香 豊)

    人気ブログランキングへのご協力をよろしくお願いします!…

  5. 経済

    景気悪化を認めない財務省! 日本経済を殺す気か!(朝香 豊)

    人気ブログランキングへのご協力をよろしくお願いします!世界…

無料メルマガ

おすすめ記事

アーカイブ

  1. 安全保障

    尖閣周辺で活発化する中国の動き! パワーバランスが崩れてきた!(朝香 豊)
  2. 人権・民主主義

    BBCの受信料廃止への動き! NHKにも影響するか?(朝香 豊)
  3. 安全保障

    世界的権威はパンデミックを想定! 日本政府は大丈夫か?(朝香 豊)
  4. 中国

    上海・蘇州でも大水害! 武漢では警戒水位を1.8メートルオーバー! (朝香 豊)…
  5. 人権・民主主義

    ラムザイヤー論文のシンポジウムに参加! 問われているのは幼稚園で学んだような人と…
PAGE TOP