「中国のスタバ」とも呼ばれた「ラッキンコーヒー」は不正会計がバレて、ついにナスダック市場から追い出されることになった。
国内の報道ではこの不正会計の悪質さのレベルがなかなかわからないが、実は2019年7~9月期の売上は69%、10〜12月期の売上は88%水増しするという、常識では考えられないレベルの粉飾が行われていた。
中国企業でアメリカに上場している会社も多数あるが、こうした企業に対してアメリカ市場での監督は、はっきり言って大甘だった。
中国政府は国家の安全保障上の問題を理由に、中国は帳簿などの詳細な監査資料については、国外へ持ち出すことを法律で禁じ、米国の上場企業会計監視委員会による中国企業の監査を拒否してきた。
このためアメリカの証券取引委員会は、仮に中国企業の監査に疑いを持っても、詳細な情報は中国からは入手できず、中国企業の実態をつかめないことを問題視していた。
それでも、中国企業の新規上場は、アメリカの株式市場を活性化させるものだとして、アメリカは歓迎していたのが実際だ。
証券取引所は新規上場が相つく中で潤ったから、中国企業の上場を歓迎していたところがある。
ただ、最大の受益者は中国であり、アメリカから多くのドル資金の獲得に成功したことも忘れてはならない。
さて、ラッキンコーヒーの件をきっかけに、中国企業のアメリカの証券取引所での上場を禁止しうる法案が、アメリカの上院で全会一致で可決した。
外国政府の管理下にないことを企業に証明を求め、米公開会社会計監督委員会が3年連続で会社を監査して外国政府の管理下にないと断定できない場合、当該企業の証券の上場は禁止される。
つまり、すでに米証券取引所に上場している中国企業の上場廃止が視野に入った。
これにより、今後は中国企業への投資から手を引く投資家が続出することになるのは確実だ。
また、TikTokを運営する「バイトダンス」などの新たな大型上場計画も、アメリカにおいては事実上不可能になる。
今後は中国企業は、アメリカでの上場よりも香港での上場を目指すことになるだろうが、中国の国家安全法が香港でも適用される流れの中で、外国からの投資資金がどこまで集められることになるのかは、未知数だ。
米中の間には壁ができ、情報も物資も資金も分離されていく傾向がはっきりしてきた。
香港も中国陣営として西側から切り離される対象になるのはやむをえない。
この基本的な流れの中で、日本はどの位置に立つのか。
政界人もだが、財界人も明確な答を用意すべきだろう。
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ネタ元の日経新聞の記事
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