すでに何回か取り上げたことでもあるが、感染拡大が続く新型コロナウイルスに関して、中国からEUに送られた支援物資には欠陥品が多く、EU内で問題になっている。
スペイン政府は、中国のメーカーから購入した約6万個のコロナウイルス迅速診断キットについて、診断精度が低すぎて、判定結果も出ない不良品が続出し、感染者を特定できたのは30%にすぎなかったとして、返品することにした。
中国からチェコが購入した検査キットも、大学病院で試用してみたところ、エラー率が80%にのぼり、感染者が1人も検出できなかった。
オランダが中国から輸入したマスクは、品質認証を受けているはずであったが、きちんと装着できず、フィルターもきちんと機能していないことが判明した。
こうしたことが相次いで報道される中で、中国共産党の機関紙の「環球時報」は、「反論」に打って出た。
「環球時報」は、「理論的には」一部の製品が基準を満たしていない可能性はあるとしつつも、中国製品の品質はすべて「間違いなく信頼できる」と言い切った。
そのうえで、西側諸国への支援を「たいへんなのに感謝されない仕事」だとしつつ、「関連国の世論が物資の質が悪いと騒ぎ立てるとしたら、それは故意の挑発であると中国国民から受け止められる可能性がある」と述べ、中国に対する苦情を言い立てたら、必要とする医療物資の供給を止める可能性まで示唆した。
しかしながら、中国から購入したものが欠陥商品だったことによって、院内感染が引き起こされるなどの様々な問題が発生した場合に、その原因がヨーロッパの医療水準が低いせいだとされてはかなわない。
EUのボレル外交安全保障上級代表は、中国はみずからを「責任ある信頼できるパートナー」であるかのようにアピールしているが、ヨーロッパは「(中国製品には欠陥商品が多いという)事実で武装」しつつ、「いわれなき中傷からヨーロッパを守る」べきだ、と述べている。
欠陥商品があったなら、素直に認め、当該商品を作った会社にすぐさま責任を取らせるような対応を取れば、まだ信頼は維持できただろうに、「メンツ」のためにそういうことができないのであろうか。
「環球時報」の記者が実は隠れ反習近平派で、一見では習近平総書記のメンツを立てるように見せながら、ヨーロッパでの反発を意図的に計算してやっている可能性もあるかもしれない。
いずれにせよ、ヨーロッパ諸国においても、中国は単に信頼できないだけでなく、極めて不愉快な国だという意識が、一気に広がったと言えるだろう。
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