国連、特に人権理事会の動きが、あまりにおかしい。
同理事会は、アメリカで黒人男性が首を押さえつけられて死亡した事件を受けて、黒人への人種差別を強く非難し、警察官による残虐行為について、今後は国連人権理事会に報告するように求める決議案を採択した。
その上で、国連ジュネーブ事務局(UNOG : The United Nations Office at Geneva)は、公式ツイッター上で、「国連人権理事会の専門家集団は、アンティファなどの反ファシズムの活動家をテロリストだとする、アメリカの司法長官が行った声明に、深い憂慮を表明する」とツイートした。
国連は、中国政府が香港などで行っている警察の暴力にはまるで無関心でありながら、これはどういうことだろう。
アメリカの事件は、トランプ政権や州政府が政治権力を背景に黒人差別を不当に行わせた事件ではない。
中国における警察権力の濫用は明らかに国家権力の発動であり、構造的な問題としては遥かに深刻なはずだ。
なのに、こちらは不問に付しているわけだ。
倒錯しているとしか言いようがないだろう。
さらに、こうした国連人権理事会のおかしなあり方を象徴する事件がさらに起こった。
同理事会は、中国から提出された、多国間主義に基づく「人権分野における協力・ウィンウィンの促進」決議案を採択したのだ。
「多国間主義」「協力」「ウィンウィン」の促進などと言われると、なんとなくもっともらしい感じがするかもしれないが、よく考えるとかなりおかしいことがわかるだろう。
例えば、中国と北朝鮮が「人権分野」において互いに「協力」して「ウィンウィン」の関係を促進するとした場合に、人権を守る気などまるでない国同士で、お互いの「人権」状況を容認し合うだけになるのは目に見えている。
世界で人権が概ね尊重されているとみなせる国は、実はまだまだ少数派だ。
そもそも人権理事会の理事国になるのに、国内の人権状況がどうであるかは問題にされない。
だから中国のような国でも、繰り返し理事国に選出されている。
西側国家が中国の人権上の問題点を指摘しても、「多国間主義」になれば西側諸国は少数派になってしまうから、「話し合い」では負けてしまうのだ。
昨年、西欧・北欧諸国やオーストラリア、日本など22カ国が、ウイグル人の処遇で問題があるとして、中国政府を批判する共同書簡を国連人権理事会に提出した。
だが、これに対してイラン、ベネズエラ、北朝鮮、ロシアなど50カ国が、逆に中国を支持する書簡を提出した。
百万人以上が収容所に入れられているという信じられない状況でも、数では負けるのである。
「多国間主義」に基づき、人権が弱い国同士の「協力」が行われたところで、人権は一向に守れない。
国連は立派な組織だと思っている人には、こういう具体的事実を冷静に考えてもらいたいものだ。
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