人権・民主主義

ニューハンプシャー州で投票の機械集計の問題が表面化! 意外なカラクリが関係していた!(朝香 豊)


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アメリカのニューハンプシャー州のウィンダムで、昨年11月3日に行われた選挙結果の監査に関して、面白い動きが出てきた。これはニューハンプシャー州の下院議員選挙であって大統領選挙ではないが、投票集計機の信頼性にゆらぎを生じさせた点では面白いものとなっている。ニューハンプシャー州に限らず他州にも影響を及ぼしかねない点でも注目できる話だ。

この選挙結果の監査はもともと州下院議員選挙でわずか24票差で共和党のソティ氏に破れた民主党のサンローラン氏の再集計要求があったことから始まった。24票差が何かの手違いで生じていたとすれば、再集計すると結果がひっくり返るかもしれないからだ。

もともとの集計は機械集計であったが、再集計ではこれを手集計で行った。その結果として、ソティ氏のサンローラン氏に対するリードは逆に420票に増える結果となった。機械集計では共和党のソティ氏の投票が実際よりも減らされ、民主党のサンローラン氏の票が実際よりも増やされていたことがわかったのである。

さらにソティー氏だけでなく、州議会議員に立候補した4人の共和党候補の票が機械投票によってそれぞれほぼ220票ずつ実際よりも減らされていたことも判明した。

実はここには意外なからくりがあった。ウィンダムで使われた4台のAccuVote社の投票集計機では、折り目のついた投票用紙の読み取りは60%も誤ってしまうことがわかったのである。

郵送などの目的で投票用紙を折ることをイメージすると、折り目の付く場所はほぼ同一の位置になることは想像できるだろう。この結果として、投票用紙の中でサンローラン氏のマークを行う部分に折り目がついていることが圧倒的で、この折り目を誤ってサンローラン氏への投票だと機械は誤認することが多かったことが判明したのである。

ではなぜ共和党候補はほぼ220票ずつ票が減らされていたのだろうか。ウィンダムでは州の下院議員選挙での投票に最大4人までマークすることができる。4人全員を共和党の候補に入れてもいいし、全員を民主党の候補に入れてもいい。1人しか投票しないとか、3人投票したというのでもいい。だが、5人以上の投票はすべて無効となってしまう。この仕組みと大いに関わっている。

熱烈な共和党支持者は4人全員を共和党の候補にマークして投票するだろう。この場合にサンローラン候補のマーク部分に折り目が入っていて、これをサンローラン候補への投票だと機械が認識すると、5人投票扱いとなって無効になるのである。共和党候補がほぼ一律に220票ずつ減らされた背景にはこういう事情が関係している。

では熱烈な民主党支持者が4人全員を民主党の候補にマークして投票した場合にはどうだろうか。サンローラン候補のところには同じように折り目が入っているが、その部分にマークがされている場合にはここを二重にカウントすることはない。折り目があろうがなかろうが、集計結果に影響は与えない。

共和党支持者が共和党候補4人のうち3人にしかマークをしなかったとしよう。この場合にサンローラン候補のところに付けられた折り目が投票扱いでカウントされてしまうことになる。

こういう事情により、得票結果に大きな誤差が生じていたことが明らかになったのである。

このことは機械による投票集計の問題を、従来指摘されてきたのとは別の面からクローズアップさせたといえる。そして、同様の問題は同時期に行われた大統領選挙にも影響を与えている可能性がある。

ただやや残念なのは、今回問題となったAccuVote社の投票集計機は、いわゆる「バイデンジャンプ」の起こった激戦州では使われていない点だ。したがって激戦州での数え直しには直結することはない。それでも同様の問題が他社の投票集計機では全く生じないと言えるのかどうかということは一つの争点になる。

今回の選挙では、不正な投票が行われない仕組みが十分行き渡っていたのか、投票の読み取りが正確になされたのかをきちんと調査しようとする動きは、民主党側の抵抗によってなかなか進まない。この問題を大きく前進させるには、今回の事実判明はまだ小さい一歩にしかならないが、次に繋がる動きになることを期待したい。
  
 
 
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