菅官房長官は記者会見で、北朝鮮漁船と水産庁船の衝突の様子を撮影した映像について、「現在、公表する方向で検討をしていると報告を受けている」と、ようやく述べた。
なんとか公開の方針になったことは歓迎するが、なんでこんなに時間がかかるのか、不思議だ。
そもそも西村明宏官房副長官は、2日前の記者会見で「捜査への影響もあるので公表は想定していない」と述べていた。
日本が時間稼ぎを行って、映像を加工しているなどの、余計な詮索を受けないためにも、すぐさま公表スべきだったのではないか。
尖閣沖の中国船による衝突事件から、日本政府は一体何を学んだのだろうかと、言わざるをえない。
そもそも、今回の事案は漁業をしていなかったから、漁業者の勾留ができなかったというが、まじめにものごとを考えているのだろうか。
日本の海保や水産庁の船に対して意図的な攻撃がなされ、船が傷つくことがあっても、日本の領海外であれば、日本はこれを不問にすると認めたような話ではないか。
今回の事案は、北朝鮮船から自らの船は大破して沈没するような衝突を仕掛け、海に全員投げ出されるような事態が生じた場合に、日本がどのような行動に出るのかを、北朝鮮が確認したものだろう。
全員が救助されることを想定しながら、敢えて行ったということが、本当に見えていないのだろうか。
北朝鮮は様々な展開パターンを想定しただろうが、その中で日本は最も緩いやり方で対応したことを確認した。彼らには想定していた通りだったのだろうが、実際に確認できた意義は大きいだろう。
そしてこの事実は、当然中国が尖閣で作戦を展開する時のヒントにもなっている。
この問題がはらむそういう問題の重みを日本政府が理解できないはずはないだろうと思うのだが、それでもそれができないほどに左翼勢力の影響力を考慮しなければならないということなのだろうか。
敢えて言うが、今回の動きからすれば、彼らは本物の漁民ではなく、民兵である確率がかなり高そうに思える。
北朝鮮の一般漁船であれば、60名もの船員が乗れるような大型船はありえないだろうし、自ら敢えてぶつけられるように仕向けることなどしないだろうし、ましてやその衝突で自分たちの船が沈没するほど大破させるようなことは、何としてでも避けるだろう。
今回のような事例では、沈没せずに動けなくなったとなると、証拠として考えた場合には北朝鮮側からは最悪の事態であるので、必ず沈むようにしていたと考えるほうが筋が通る。
計画的に行われた可能性が極めて高いこの事案について、日本政府はなぜここまで腰が引けた対応を行っているのだろうか。
60名の拘束ができなかった事情は説明されたが、2〜3名の拘束も本当にできなかったのだろうか。事情聴取もできないとか、ありえないではないか。
Facebook上でもものわかりのいい意見が多いのだが、我々はきちんと主張すべきことを主張すべきなのだと思う。
ソースとなった産経新聞の記事https://www.sankei.com/politics/news/191011/plt1910110011-n1.html
画像はFNN PRIMEの記事からhttps://www.fnn.jp/posts/00048467HDK/201910081900_yamadayoshihiko_HDK
https://www.fnn.jp/image/program/00048467HDK?n=12&s=nc
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