アルゼンチンが9度目のデフォルトに陥った。
4月22日に一部債券の利払いを行わず、30日間の返済猶予となっていたので、今回(5月22日)のデフォルトは事前に予想されていた通りだ。
ただ、外貨準備としては返済原資があるのに、敢えて払わないというのが、今回のアルゼンチンの姿勢だ。
アルゼンチンは何度もデフォルトを繰り返しているので、もはやデフォルトを怖いものだと思っていない。
いざとなれば開き直ればいいということをすでに学んでしまっている。
6月2日までの協議延長ということにはなっているが、アルゼンチン側は強気姿勢を崩していない。
3年間の利払い停止を求め、支払利息も6割に減らせと要求している。
アルゼンチンの開き直り体質は、同国が左派のフェルナンデス政権であることとも関係している。
自分で痛みを背負うのではなく、そんなものは外国の金貸しに背負わせればいいんだという開き直りがもともとあるのだ。
それが債権団の頭の痛いところだ。
ただ、アルゼンチン経済は決して良好ではないというのも事実なので、そちらも見ておかないと不公平だろう。
アルゼンチンの2018年の経済成長率はマイナス2.5%、2019年の経済成長率もマイナス2.2%と2年連続のマイナス成長を記録し、今年はコロナショックでさらなるマイナス成長になるのは確実視されている。
アルゼンチンの主要輸出品は農産物だが、中国への輸出も欧米への輸出も、新型コロナウイルスのせいで大幅に小さくなっている。
新型コロナウイルスの感染を防ぐために、国内の輸送業が十分に動いていないという問題もある。
国内ではシェールガス開発を進めていたが、世界経済の沈滞化によって天然ガスの価格が暴落したことも、アルゼンチン側には大きな誤算だ。
IMFもアルゼンチンの対外債務の1000億ドルは返済不可能だとみなし、投資家側に債務の減免を求めている。
新型コロナウイルスの感染拡大は、今後は南半球の新興国で広がっていくと予想されており、アルゼンチンも国民生活を守るための財政手当が必要になっていくのは確実だ。
今年はすでに、レバノン、エクアドル、アルゼンチンの3カ国が破綻し、今後も新興国危機はあちこちで起こるのは確実視されている。
それを嫌って、新興国からの資金を引き上げる動きは今後も続くことになり、それが新興国危機をさらに確実なものにするという連鎖は避けられないだろう。
こういうことがあるので、日本をはじめとした先進国は財政を大いに拡張して、新興国からの輸入を滞らせないようにしないと、世界経済はとんでもないことになる。
こういう発想を日本政府がちゃんと持てるようにしたい。
また、仮にデフォルトしてもケロッとしているアルゼンチンの姿勢を、日本政府は学んだほうがいいかもしれない。
但し、アルゼンチンは米ドル建ての国債なのでデフォルトするが、日本政府の国債は自国通貨の円建てなので、ドフォルトしようがないというのも、頭には置いておきたい。
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