香港デモ隊が「香港臨時政府」樹立を宣言したという話が飛び交っている。
だが、今の世界にこの「臨時政府」を正規の政府として認めてくれる外国勢力は果たしているだろうか？
英米は香港デモ隊を支援する姿勢を見せているとはいえ、「一国二制度」という枠組みから香港が抜け出すことを支持することはないであろう。
「一国」である以上は中国の支配を認めるということであり、その枠を超えることを現段階で英米が支持することはありえない話だ。
香港デモに参加している人たちにしても、こうした事情を理解している人たちが大半なのであり、この宣言をデモ隊が全体の意思をまとめて出したとはとても言えないであろう。
これは中国側からすれば、武力侵攻の口実を与えることにしかならないし、そのことに大半の香港市民が気がつかないということはありえない。
「勇武派」と呼ばれる過激なグループの一部が暴走した可能性もあるが、武力鎮圧の口実を作るために、中国側からでっち上げられた可能性も否定できないだろう。
香港のデモ隊自身から、この樹立宣言の無効性をはっきりと打ち出してもらいたい。
これは極めて危険な動きであると考える。
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