立憲民主党の菅直人元首相が「原子力委の与党議員の多くは原発再稼働派が多い。電力供給は原発ゼロ、再生可能エネルギー100%で十分可能。いまだに原発回帰を主張しているのは目先の利権がらみとしか思えない」とのツイートをした。未だにこんないい加減なツイートをしていることには呆れるしかない。
言うまでもないが、太陽光発電は太陽が照っている時でないと発電しない。風力発電は風が吹いている時でないと発電しない。太陽が照っておらず、無風の時などいくらでもある。そうした場合に火力発電がダメだとしたら、一体どのような発電に頼ればいいと言うのだろうか。
菅直人氏は恐らくは膨大な蓄電池を用意して、余剰電力を発生させた時には蓄電池に電力を貯めればいいということなのだろうが、安価で大量の電力を保存でき、長持ちするような蓄電池など全く存在しない。将来的にそのような蓄電池ができる見通しも全く立っていない。
構造的にはガソリン車よりもはるかに単純なはずの電気自動車の製造コストがガソリン車よりも遥かに高いのは、蓄電池の価格があまりに高いからだというのは知っておきたい。そもそも希少金属であるリチウムに依存していては、世界中の車を全て電気自動車にすることすらできないのである。
この状態で「再生可能エネルギー100%」を主張するのはあまりに無責任だと言うしかないだろう。
そもそも再生可能エネルギーが地球環境にやさしいということからして、そもそも正しくない。
斜面を削って建てられる太陽光パネルが土砂崩れに原因になっていることはよく指摘されることである。発電しなくなった太陽光パネルの撤去に膨大な費用がかかることから、故障してもそのまま放置されるケースが多発している。パネルの中には流出させられない重金属も含まれている。常に監視できているわけではないために、パネルに取り付けられたケーブルの窃盗事件も多発している。
低コストの風力発電が広がる見通しも全く立っていない。確かに日本は海洋国家であり、周りを取り囲む膨大な海での風力発電には大きな潜在力があるという見方はできる。だが、水深の深い場所では浮体式の発電を考えざるをえず、これではコスト的に全く割に合わない。福島沖に原発事故からの復興のシンボルとして作られた浮体式洋上風力発電には600億以上に費用が投じられたが、不具合が相次いで撤去されることになった。政府は民間への譲渡を募ったが、無償で譲られてもコスト的に割に合わないとして引き受け手がいなかったのが実際である。
太陽光や風力についてはまじめに算出しているのかと思われるようなコスト計算がなされているが、そんなに安価にできるのであれば「再エネ賦課金」によって補填する必要は全くない。火力発電や原子力発電よりも安価にできるというのであれば、国がわざわざ音頭を取らなくても、経済原理に従って勝手にエネルギーシフトを起こしていくだろう。
原発回帰が目先の利権だと菅直人氏は主張するが、では太陽光や風力には利権は絡んでいないのか。大きなお金が動く以上は好むと好まざるとに関わらず利権が絡んでくるのは当然のことなのであって、原子力だけを特別に利権絡みで捉えようとするのはあまりにも不適切である。
安定した偏西風が吹き、台風などの被害も発生しないような場所であれば、風力発電に現実味が出てくるのは確かだ。日中であれば常に安定した日照が得られる砂漠のようなところであれば、太陽光の可能性も広がるだろう。だが日本はそうした条件に恵まれていない場所なのだという前提を忘れるべきではない。
現実離れした再生可能エネルギーの議論はもうやめにしてもらいたいものである。
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