自民党の福田達夫総務会長は「関係が悪くなるとだんだんチャネルがなくなっていってキューバ危機のようなことが起きる」「国益を守るためにも関係づくりをしなければならない相手に外相の職務を果たすのは当たり前のことだ」と述べ、林芳正外相の中国訪問に肯定的な見解を示した。
福田総務会長の「厳しい関係になっている相手であればあるほどなんらかの対話のルートが必要だ」との主張には完全に同意する。だから訪中以外の手段で対話をすればいいのである。
訪中には対話以上の意味合いがある。現在、国際環境の中で中国への視線がどんどん厳しくなっている。プロテニスプレーヤーの彭帥選手絡みのスキャンダル勃発が思わぬ余波を生じさせ、北京オリンピックの開催にも色々と障害が生まれてきている。この中で電話会談のような単なる「対話」では実現できないメッセージを中国側が求めているわけだ。
中国側は林外相と王毅外相が握手しているとか、笑顔で一緒になっているシーンを作り、それを写真や動画を通じて国際社会に発信し、中国が国際社会の中で孤立しておらず、西側の大国である日本とも良好な関係を築いているとのイメージにしたいのである。
こうしたことを自民党の総務会長ともあろう人間が理解できないわけがないのに、どうしてこんな発言を行うのであろうか。中国側に弱みを握られているのではないかとの疑念を感じざるをえない。
そもそも中国はこの間日本に対して様々な軍事的プレッシャーをかけてきている。中露の合同艦隊が津軽海峡を横切り、日本をぐるっと回るようにして、鹿児島県の大隈海峡を再び通過するようなことまでやってのけた。
王毅外相が林外相に訪中の打診を行った翌日にも、屋久島沖の日本の領海を中国海軍の測量船が通過するという事態も引き起こした。これに対して日本は「懸念」を伝える程度のことしかやっていない。
そんな軍事的プレッシャーをかけてくるような相手には絶対に有効的に見える演出はしてはならないだろう。
アメリカ、イギリスなどが北京冬季五輪に要人を派遣しない「外交ボイコット」を検討していることなどを理由として訪中に慎重論があり、日本も足並みを揃えるべきだという議論もあるが、その程度の話では断じてない。
日本側とちゃんとした会談をしたかったら、こうした軍事的プレッシャーをやめ、尖閣に公船を派遣するのをやめ、東シナ海のガス田の操業を停止し、中国空軍の日本の防空識別圏への度重なる侵入をやめるなどをまずすべきではないのか。そうしないと、日中友好を演出するようなことは一切受けられないという姿勢を貫くべきである。
繰り返すが、対話は継続してもらって構わない。電話会談などは必要に応じてやってもらってもちろん構わないが、訪問だけは断固拒否すべきである。
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www.nikkei.comの記事
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福田達夫総務会長の画像
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