ウィーワークの件から、ソフトバンクの投資企業の企業評価に厳しい目が向けられている。
ウィーワークの場合、ソフトバンクグループが初めて出資したのは2年前で、その時の評価額は210億ドルだった。1年前に30億ドルを追加投資した時の評価額は450億ドルで、その後15億ドルのワラントで合意したときには470億ドルとされた。だが、それも今では78億ドルとも言われている。
ウィーワークの評価があまりにでたらめだったために、ポートフォリオにある他の企業全てについても、評価額が甘すぎるのではないかとの疑念を呼び起こしている。
ウィーワークほどではないとしても、評価が甘い企業を多く抱えているとすれば、いくら高い利回りを実現していると口先で言っても、絵に描いた餅にすぎない。
投資先は未上場企業が圧倒的で、それゆえに株式売却による実現益は生まれていないことの方が普通だ。つまり、紙の上でしか利益が出ていないというのが大半なのだ。
配車サービスのウーバーもソフトバンクグループの出資企業だが、上場後も冴えない決算となり、上場当初から見れば株価も大きく下がった。
「滴滴出行」は、ウーバー同様の配車サービスを中国で展開している企業だ。ソフトバンクグループが出資を始めた4年前の評価は60億ドルだったが、年1回の追加出資のたびに評価額が切り上げられて、今は560億ドルとされている。
これまでの評価額の引き上げがあまりに大きく、類似企業のウーバーが今なお大幅な赤字経営に苦しんでいることから、この会社にしてもウィーワークのように大きく引き下げざるをえなくなる疑心暗鬼を人が抱くのは、自然であろう。
だが、「滴滴出行」は未公開株であることもあり、ソフトバンクグループは従来の評価額を変えていない。
こうしたことから、ソフトバンク流のやり方とは、以下のようなものだとの不信感が広がっている。
1)従来よりも高い価格で株を取得することで、企業の全体価値が実際に上がったように見せるようにする。
2)上場までは、その企業評価をなるべき切り下げないで維持する。
3)その上で、上場時に幻想を持った投資家に株を販売することで売り抜ける。
ソフトバンクに対する世間の評価が激変し、信頼を持たれなくなってきているのではないか。
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ネタ元のブルームバーグの記事https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2019-11-26/Q1IEWPDWLU6P01?srnd=cojp-v2
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