新型コロナウイルスのせいで、世界中の経済が破壊される中で、輸出依存度の高い中国の企業も、海外からの受注がないことから、生産を再開することが難しくなっている。
早期の経済再開を至上命題にしている習近平体制のもとでは、工場を再開しないことは許されないが、従業員を働かせて水光熱費をかけて製品を作ったとしても、在庫の山になるだけだ。
このため、企業オーナーは、自ら工場の機械を壊して「故障」だとしたり、自ら工場に火を放ちながら「火事」に遭ったとして、生産を食い止める手に出ている。
「火事」の場合には、操業しないで済む上に、うまくいけば保険金まで手に入れることができるから、最も「合理的」なのかもしれない。
習近平政権は、ウイルスを克服したとして自画自賛しているが、足元の経済はズタズタだ。
中国では、経営者や労働者に対して経済活動の損失を補填するような行政は、ほとんどないに等しい。
たとえば、金利負担の軽減策でも、「重点企業」に限り、貸出金利が1.6%を下回るようにしつつ、「1年を超えない」期間で、利子の「50%」を補助するにすぎない。
小規模事業者の増値税(日本の消費税のようなもの)が免除されるのは5月末までだ。
利息の支払いは6月30日まで延滞できるが、逆に言えばその日には累計の利息も支払わなければならない。
社会保険料の納付期限は延期されるものの、特に被害の大きい旅行業や飲食業であっても、7月末には全額支払わなければならない。
マスクや防護服などの「防疫重点物資」の設備投資については、格別の優遇処置はあるものの、それ以外の一般企業には特別な対策はないのだ。
これでいながら、従業員を解雇するなという圧力を政府は企業経営者にかけている。
当然ながら、収入の範囲内に支出を収めなければならない立場でものを考えれば、これは到底無理な話だ。
だから、いくら政府が「解雇するな」、「生産を再開せよ」と強要してきても、できないものはできない。
政府の圧力にも関わらず、失業者は増え、企業は生産活動が再開できないことになっている。
習近平総書記の自画自賛は、こうした庶民の立場からすれば、腹立たしいものにしか見えないであろう。
中国各地で生活保障を求める運動、職を求める運動、お店の家賃の免除を求める運動などが広がっているが、この失敗を放置するとすれば、それは中国共産党にとって致命傷になる。
全国人民代表大会の常務委員会が今月26日から29日の日程で開催されることになった。
1ヶ月前のメルマガで予測したとおり、この場で習近平総書記の解任動議が出されることになるのではないだろうか。
なお、今回の記事に少し関連するYouTubeの動画を見つけたので、これも下に貼っておく。
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YouTubeの動画
ネタ元の中国日本商会の記事
http://cjcci.org/cjnews/article/newsid/53
ネタ元の朝日新聞の記事
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