このところ中国では様々な天変地異が起こっている。
コロナウイルスという疫病の流行、ツマジロクサヨトウという農業害虫の大量発生、中国南部全域を襲った記録的な豪雨などなどだ。
南部の豪雨は想像を絶する規模になり、三峡ダムはこれ以上水を溜め込むのは危険と見て、すでに水害被害の広がっている下流域に向かって放水せざるをえなくなったようである。
下流域の住民たちからすれば、大迷惑だろう。
この水害を何とか乗り切っても、豪雨後にサバクトビバッタが急激に増える可能性もある。
サバクトビバッタは、湿った場所に産卵すると、猛烈に孵化しやすくなるからだ。
東北部などではこれとは別の蝗害が発生し始めていて、これが今後本格化することも懸念されている。
さらに50万年にわたって眠っていた火山に復活の兆しがあることも、最近わかってきた。
この火山は黒竜江省にある尾山で、地殻の上層と中層に2つマグマ溜まりがあり、中層のマグマ溜まりが上層のマグマ溜まりに継続的にマグマを送っていることがわかったのだ。
このマグマ溜まりの溶解度はまだ15%を超えたあたりに留まっているが、これが40%程度まで上がると火山噴火の条件に達するとの話がある。
そしてこの尾山と連動性を持つものに長白山というのがある。北朝鮮との国境にあり、白頭山とも言うと言えば、「ああ」と思う人も多いだろう。
長白山(白頭山)は西暦946年に世界最大級の大噴火を起こして、頂上に直径5キロのカルデラが形成されたことでも知られる。
2010年にアイスランドの火山が噴火して、ヨーロッパの航空を麻痺させたことを記憶している人も多いと思うが、あのアイスランドの噴火の1000倍の規模だったと言われている。
こちらも最近頂上付近で地殻変動が生じていて、噴火の前兆かもしれないと警戒されている。
ちなみに、朝鮮半島は地震がほとんど起きない地域とされていたが、近年は体に感じないような微弱地震を含めれば、月間で300回以上起こる場合もあるようだ。
火山の爆発は予知が難しく、起こりそうで起きないというケースも多々ある。
だが、ここまでいろいろと天変地異が続くと、火山噴火も起こりうるのではと思ってしまうのも、仕方がないだろう。
さて、こうした天変地異の連続が、易姓革命の中国でどのように受け止められているのだろうか。
易姓革命とは、この世を治める天子が天命に逆らい、その徳を失えば、天命によって世の中がひっくり返されることになるという思想だ。
中国共産党は天命に逆らい、その徳を失っており、それに怒った天が天変地異を引き起こして、革命を準備しているとも考えられる。
中国でどう受け止められているのか、実に興味深い。
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