モスクワ市議会選挙では、反体制派の立候補が妨害されるという事態が生じ、これに抗議するデモが行われた。こうした抗議デモに関連し、多数の逮捕者が出ている。
このような事態に対して、ロシアでは今までにないような動きが出現している。
引き金になったのは、パベル・ウスチノフ被告のケースだ。彼は警察官への暴行罪で起訴されたが、彼は現場近くで人を待っていただけで、暴行していない証拠の動画もあることを訴えた。
こうした訴えを受けて、拘束直後から10万人分以上のウスチノフ被告の釈放を求める署名がネット上に集まっていた。
だが、裁判所はこの動画を証拠として採用せずに、彼を禁錮3年6ヶ月の実刑判決を下した。
この後に衝撃の動きが起こった。
この判決に対してプーチン政権との関係が深いはずのロシア正教会の司祭200名が、判決の見直しを求める請願をインターネット上に公表したのだ。
同様に、教師グループ3500人も「現在の状況では生徒に正しさとは何かを教えられない」とし、公正な裁判や法執行を求める請願を公表した。
さらに心理学者のグループ、科学者のグループ、医師のグループ、出版関係者のグループ、報道関係者のグループなども同様の請願を相次いで公表した。
こうした国民運動が影響したと思われるが、控訴審ではウスチノフ被告は禁錮1年(執行猶予2年)に減刑された。国民の幅広い反発を恐れたプーディン政権が、方向転換をした結果であると見られている。
社会の運営を権力者の恣意に任せることへの嫌悪感が、ロシア社会に広がっているのだろうと見られている。
この背景には、ロシアでネット統制や言論統制が強化され、治安機関の権限強化が図られ、住民の意向が無視されているという思いが強くなっていることがある。
さらに、香港デモが依然収束せずに継続していることも、大いに勇気を与えている側面もあるだろう。
香港デモの長期化によって、今、世界は激変しつつあるように感じる。
これの元ネタとなる産経新聞の記事https://www.sankei.com/world/news/191009/wor1910090016-n1.html
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