韓国の中央銀行である韓国銀行は昨年、最低賃金の影響に関する報告書をまとめて発表した。
この報告書はソウル市立大のソン・ホンジェ教授と韓国銀行のイム・ヒョンジュン研究委員が共同執筆したものだが、ソン・ホンジェ教授が知らないうちに報告書が書き直されていることが判明した。
しかも文在寅政権の政策に厳しく批判的だったはずのものが、批判色が極めて薄いものに変わっていたのである。
もとの報告書には、「最低賃金引き上げの副作用を最小化するため、引き上げペースを調節する必要がある」、「最低賃金引き上げに伴う労働所得減少現象が労働時間の週52時間上限制と重なり、さらに深刻化しかねない」のような記述があり、現在文在寅政権によって進められている最低賃金の引き上げ政策に対して強い否定的なトーンによってまとめられていた。
上記のような表現が削られた一方で、「勤労者の勤労所得減少効果は懸念すべき水準とは認められない」、「最低賃金の適用を受ける勤労者の勤労時間縮小とそれによる所得減少効果は懸念すべき水準とは認められない」、「最低賃金の影響を受ける人の比率が1ポイント上昇すると、正社員と非正社員の月平均給与の格差が5000ウォン(約448円)拡大するとみられるが、正社員か否かによる月平均給与の格差が平均159万ウォンである点を考慮すれば、大幅に拡大するとは言いにくい」といった、否定色を打ち消す内容が書き加えられていた。
文在寅政権のもとで、政府の政策への批判が学術の世界でも制限されてきていることが浮き彫りになった。
こういう左翼の手口には、我々は十分に気をつけておかないといけない。
ソースとなった朝鮮日報の記事http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2019/10/08/2019100880010.html
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