日本で新型コロナウイルスの感染が広がっていることを受けて、台湾の高校が日本への修学旅行を延期したいと、訪問先の香川県側に伝えていた。
台湾の台中市立文華高級中等学校の生徒たちは、修学旅行で14日から1週間の日程で来日し、丸亀市にある中高一貫校を訪問し、剣道や茶道などを一緒に体験するプログラムも入っていた。
中国からの入国制限や入国者の管理が極めて甘く、ダイヤモンド・プリンセス号に対する対応のまずさも目立つことから、日本に対する不安感が台湾国内で高まっているのだろう。
大変残念だが、生徒の健康管理に責任があり、生徒や保護者に説明責任がある台湾の高校の立場にたてば、やむをえないところだ。
しっかりとした対応策が打てない日本に対する世界の目がどんどん厳しくなっていることに、日本政府はあまりに無頓着ではないだろうか。
このままでは、中国以外のインバウンドも期待できなくなるだろう。
今から手を打っても、もはや手遅れなんだろうが、それでも何とかしてもらいたい。
感染学が専門の上昌広医師らのグループと東京大学医科学研究所の井元清哉教授たちとのグループの共同研究では、理論上はすでに113人の中国からの感染者を見落とし、入国を許したのではないかという推計を出している。
最悪の事態を想定すれば、こうした入国者1人1人が、ダイヤモンド・プリンセス号での状況と似たような感染の広がりを日本国内に持ち込んでいるかもしれないのだ。
そこまでではないにせよ、国内感染は潜在的に間違いなく広がっているはずだ。
だが、未だに湖北省への渡航経験とか、湖北省渡航者との濃厚接触の有無とかがないと、症状として新型肺炎が疑われても、そのようには診断されない状態が続いている。
このマジックによって、国内感染は増えていないことになっているわけだが、これは単なるごまかしだ。
早期に国内のアウトブレイク対策にシフトしないと、日本でも医療体制が崩壊する可能性すらある。
なんでここまで国民を不安に陥れる政策が未だに続くのか、まったくもって理解不能である。
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