中国の海航集団といえば、かつてはドイツ銀行の株式の10%ほどを握って筆頭株主となり、ヒルトンのホテルチェーン(ヒルトン・ワールドワイド)の株式も25%所有する、世界的なコングロマリット(様々な業種の企業を傘下に収める複合企業体)として、よく知られていた。
世界的な大企業のランキングを示すフォーチュン500の170番にランクインしたこともある。
その一方で借入金額は日本円換算で約16兆円に達したこともあり、返済期限が来るたびに高金利での借り換えを行い、さらに苦しくなっていたようだ。
この海航集団は、前々から経営危機説が唱えられていたが、ついに新型コロナウイルスによってとどめを刺された。
海航集団が本社を置く海南省の政府は、新型コロナウイルスの流行のために、同社が金融上の義務を履行できなくなったことから、同社を管理下に置くことを協議していると報じられている。
様々な企業が休業を余儀なくされており、手元のキャッシュが少ない同社が債務の支払いに困ったものと思われる。
すでに昨年12月に、手元のキャッシュの不足により、従業員への賃金の支払いに一部遅延が発生していると言われており、この新型コロナウイルスによる騒動が、ついに息の根を止めることになったと言えよう。
グループ内の中心企業である海南航空は、グループから切り離されて売却されることが検討されている。
同様に、航空貨物会社の金鵬航空も売却される公算が高いとされている。
さらに北京大学の100%出資により設立された北大方正集団もついに破綻したようだ。
北大方正集団は北京大学由来のハイテク・医療系の会社だが、他方で金融部門を大きく広げていて、これが経営的に大きなダメージを与えるようになったと思われる。
総資産は日本円で6兆円ほどで、この破綻の衝撃も大きい。
北大方正集団については、すでに昨年12月にデフォルトが表面化しており、国務院(中国の内閣)系の企業が出資をすることで救済することになっていた。
だが、この新型コロナウイルスショックによって、資金繰りが完全に行き詰まり、北京銀行は同社の再建手続きを北京市の地方裁判所に申し立てた。
中国の中央銀行である中国人民銀行が同社の再建のためのチームを結成し、管理者として資産の整理を行う見通しとなっている。
中国を代表する巨大企業の相次ぐ破綻が表面化した。
不動産バブルの崩壊も止められなくなってきており、今後の中国経済は未曾有の事態に陥ることになりそうだ。
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ネタ元の大紀元時報の記事
https://www.epochtimes.jp/p/2020/02/52009.html
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