李文亮医師の死去は、中国に絶大の影響をもたらしている。
このことをニューズウィーク誌上で、石平氏が詳しく解説している。
武漢市内の大学に在籍する馮天瑜(武漢大学)、唐翼明(華中師範大学)、於可訓(武漢大学)などの10名の教授が実名で公開書簡を発表した。
この書簡の中で、8人の新型肺炎情報の告発者に対する処分が過ちであることを政府が認めること、今後においては、憲法によって保証されるはずの言論の自由に対するいかなる制限も行わないことを求めた。
北京外国語大学の展江教授は、今後においては真実を明らかにする人々を守るためには、「吹哨人保護法」(告発者保護法)を制定することを提案した。
これに対して、アリババの最高幹部でもある高暁松氏も賛意を示している。
北京大学の張千帆教授、清華大学の許章潤教授などの国内の著名な学者・識者も連名で、全国人民代表大会とその常務委員会への公開書簡を発表した。
その中で、「言論の自由はなければ国民の安全はない」とし、言論の自由を確実にできるようにすることや、李医師が死去した2月6日という日を「国家言論自由の日」(李文亮日)として制定することを要求した。
共産党機関紙・人民日報社の上海支社長である弘氷氏でさえ、グループチャットの中とはいえ、李文亮医師を念頭に置きながら、「どれほどの代価が払われてから、貴方と貴方たちの笛の音は天下に届くのだろうか」と、政府の言論統制に対する不満を表明した。
言論の自由を求める動きは、他にも様々出ている。
これまで言論の自由なんてなくても、生活はちゃんとできると思っていた人たちが、そうではないという事実に気付いてしまった。
言論の自由がなく、情報統制が行われる中で、命が奪われ、商売も成り立たなく事態が生まれてしまったからだ。
3月の全国人民代表大会を、習近平主席が無事に迎えられるとは、とても思えない。
この段階での、習近平主席の失脚の可能性は、かなり高いのではないだろうか。
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