安全保障

米インテリジェンスはウイルス人工説を否定! (朝香 豊)


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正直言って、自分の頭は今混乱している。

新型コロナウイルスが人工的なものだというのは、ノーベル賞学者のモンタニエ博士(フランス)が明言したことで確実になったと思われた。

だが、モンタニエ博士の発言に対しては、当初からフランス政府もアメリカ政府も慎重な態度を示していた。

そのため、これはどういうことなのだろうという違和感を、個人的には持っていた。

さらにここ数日、新型コロナウイルスが人為的に遺伝子操作されたものだということを否定する論調が強まっていた。

そしてついに、アメリカ国家情報長官室(DNI)が人為的遺伝子操作説を完全否定する異例のコメントを行ったのだ。

向いていたベクトルと逆方向に進んだように感じて、自分は混乱したわけだ。

ただ、人工説が否定されても、武漢のウイルス研究所から何らかの理由で漏れたという疑いは依然として残るのは当然だろうとも思っていた。

だが、DNIの異例のコメントに関連して、アメリカ上院の諜報特別委員会に所属するウォーナー議員は、同委員会が動物を取引する市場以外のところでこのウイルスが生まれたとする主張をかなり怪しいものだともともと考えていたと述べたのだ。

ということは、中国がもともと主張していたように、海鮮市場を通しての感染がスタートだったという認識になるのだろうか。

だとしたら、当初の患者の中に、海鮮市場との関わりを持たない人が多数いたことについて、どう説明をするのだろう。

今のアメリカの状況の中で、中国に有利な主張を敢えて取ることにアメリカが国益を見いだせるはずがない。

FoxNewsは未だに武漢のウイルス研究所からの漏洩説を前提としているようだが、これがアメリカの政界のコンセンサスというわけではないようだ。

というわけで、私の頭は混乱している。

納得の行く全体像を示してもらいたいものだ。

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