シアトルの中心部の一帯が「抗議者」たちに乗っ取られ、「自治区」の設立が宣言された。
「自治区」との境界にはバリケードが築かれ、「自治区」の内側には警官はいない。
この占拠にはシアトル市民の民意を反映させる法的な手続きなどまるでないのに、こうした無法行為があたかも「民意」の反映に基づく理想の実現であるかのように扱われている。
なお、この「自治区」には警察はいなくなったが、自警団的な武装組織が作られている。
資本主義国家の権力機構としての警察は全否定されるべき対象だが、「庶民の命を守る」ための実力組織は肯定の対象となるということだろう。
このものの見方は、社会主義あるいは無政府主義の見方と極めてよく似ている。
それは「抗議者」たちが警察だけでなく裁判所や牢獄の廃止まで求めているところにも表れている。
「改革」ではなく「廃止」だ。
実は彼らの要求項目は30も列挙されている。
ここではその詳細は述べないが、「革命的」というか「社会主義的」と呼ぶに値するような過激なものが多い。
この30項目がどのようなメンバーでどんな過程を経て作られたものかは、追及されてしかるべきだろう。
ジョージ・フロイド氏の死後に抗議運動に集まった人たちが、みんなで議論して決めたなんてことはないはずだ。
ジョージ・フロイド氏の死は偶発的なものだったのだろうが、こうした事件がいつ起こっても運動を仕掛ける準備が事前になされていたと考えるべきだ。
この運動を仕切る何らかの組織が背後にいるのは間違いない。
その証拠として、この「自治区」では、なんと食事が無料で配られている。
背後には資金源となる組織が間違いなくある。
さて、シアトルやシアトルのあるワシントン州は民主党勢力が強く、州知事も市長も民主党だ。
それでトランプ大統領が「こうした醜悪な無政府主義者たちはストップさせなければならない」とツイートしたことに反発し、放っておいてくれという反応を見せている。
そもそもシアトル市長は「抗議者」たちに静かにこの地区を明け渡したような感じであり、こうした「自治区」を容認する姿勢を示しているのだ。
こうした無法な占拠を容認する姿勢が、こうした民主党の為政者の中にももともとあるということなのだろう。
民主党と「リベラル」派の闇を浮き彫らせるのに、この占拠事件は大いに貢献するはずだ。
今は支持率を大きく落としているトランプ大統領であるが、法と秩序を断固として守らせる彼の姿勢は、大きな声を上げない普通のアメリカ国民の支持を逆に集めることになるだろう。
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ネタ元の占拠した「抗議者」たちの要求項目
https://medium.com/@seattleblmanon3/the-demands-of-the-collective-black-voices-at-free-capitol-hill-to-the-government-of-seattle-ddaee51d3e47
ネタ元のForbesの記事
https://www.forbes.com/sites/alexandrasternlicht/2020/06/11/movies-snacks-poetry-in-seattles-protester-occupied-capitol-hill-autonomous-zone-photos/#58b84dfd7163
ネタ元のAFPBBの記事
https://www.afpbb.com/articles/-/3287963?cx_part=latest
画像はNew York Times の記事から
https://www.nytimes.com/2020/06/11/us/seattle-autonomous-zone.html
https://static01.nyt.com/images/2020/06/11/world/11unrest-seattle-1sub/merlin_173426742_c6aa5064-f143-47e4-a66d-78bb74bf53d7-articleLarge.jpg?quality=75&auto=webp&disable=upscale
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