香港ドルは、中国銀行、スタンダード・チャータード銀行、香港上海銀行(HSBC)の3つの市中銀行が発券銀行となっている。
このうち、HSBCを狙い撃ちする形で、中国政府から「国家安全法」への支持をせよとの脅しが行われている。
HSBCは「香港上海銀行」という名前ではあるが、イギリスの大銀行で、植民地時代から香港ドルの発券銀行の地位を保っており、それによって大きな利益を得てきた。
前香港行政長官の梁振英氏は、「どっちの側につくのが賢いかを(香港でビジネスを行う)イギリス企業にわからせるために、香港政府や香港企業などが(「国家安全法」への支持を未だに示さない)HSBCに不利益をもたらす行動を取るように求めた。
梁振英氏は、HSBCの利益が主として中国と香港からもたらされているのだから、中国の主権や尊厳を傷つけたり、中国国民の感情を害するようなことを西側諸国に追随して行ったら利益が上がらなくなるぞと警告した。
中国商務省の国際貿易経済協力アカデミーの研究員のMei Xinyu氏も、HSBCが中国や香港でこれまで通りのビジネスを続けたいなら、中国の法律に従って公衆の信頼を取り戻す必要があり、「国家安全法」への態度を明らかにしなければならないと述べた。
梁振英氏やMei Xinyu氏の発言は、HSBCに対する明白な脅しだ。
ちなみに、ファーウェイの最高財務責任者である孟晩舟氏がカナダで拘束された事件は、HSBCでの不正送金が摘発されたものだった。
また、香港の民主化運動を支援する寄付を集める手段として利用されたHSBCの口座は、香港政府の凍結命令を受けた際に、凍結前に資金の引き出しを先に行わせたとされる。
この点で、HSBCは香港の民主化運動を支援している側だと中国政府から睨まれてきた。
HSBCは存続の危機に陥っている。
そしてこれは香港で利益を上げてきた多くのイギリス企業の立場を象徴している。
こういう人質(企業質?)は、今のイギリス政府の苦悩ともつながっている。
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