ミャンマーに関して、日本人には耳の痛い記事が産経新聞に掲載された。
産経新聞の森浩シンガポール支局長によると、東南アジアで日本企業はしばしばNATOと揶揄されてきたという。NATOとはもちろん「北大西洋条約機構」のことではなく、「ノー・アクション、トーク・オンリー」(行動せずに、話すだけ)の略だそうだ。頻繁に会議を開きながら、意思決定になかなか至らないことへのいらだちを表現した言葉である。
ビジネスにおけるこうしたあり方については、それが日本文化だと言って開き直ることもできるだろうし、それが必ずしも悪いということでもないとは思う。
だが、今回のミャンマー情勢についての日本政府の態度についてまでNATOだと揶揄されているのは全く感心できない。
すでにこのクーデターに対する抗議活動に参加したミャンマーの人たちの中から500人を超える犠牲者が出ている。民家に兵士が押し入って金品を略奪することが頻発し、銃撃で負傷した市民を生きたまま火の中に投げ入れるという所業まで報告されている中で、日本政府が「ノー・アクション、トーク・オンリー」であることを倫理的に許せないと思うミャンマー人が増えているのである。
アメリカのバイデン政権は、ミャンマー国軍系企業のMEHLとMECの2社とのアメリカ企業との取引を禁止し、米国資産を凍結した。この処置は一見ミャンマー国軍に対する制裁に見えながら、実質的にはミャンマー国軍を中国にさらに接近させることになる愚策だ。というより、それを実際狙って中国を利するようにしたというのが真相ではないだろうか。
日本はミャンマー国軍の後ろに中国がついていることを的確に示した上で、むしろ中国に対する制裁を自ら行い、また世界に向かって同様の制裁に参加するように呼びかけるべきではないのか。
空港では一切の国際便が遮断されたはずの中で、中国の昆明とミャンマーのヤンゴンの間では頻繁に飛行機が飛んで物資が運び込まれていることはすでに確認されている。物資の中身は確認されていないが、中国政府が言い訳に使った「海産物」だと信じるのはどうかしている。普通に考えて虐殺に利用されている武器が運び込まれていると見るべきで、この点で中国を明確に非難すべきである。少なくともその疑わしさを世界に訴えるべきである。
世界の先頭を切ってここで中国を批判すれば、東南アジア諸国が日本を見る目は間違いなく変わる。アメリカや欧州の日本を見る目も変えることになる。世界の対中包囲網を強化するのにも大いに役立つだろう。そしてそれは日本の安全保障にも大いに貢献することになる。
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ミャンマーのクーデターに抵抗する市民の画像
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