「#検察庁法改正案に抗議します」という運動をリベラル派が仕掛けてきた。
この運動にまんまと乗せられている人たちは、芸能人を含めて数多いようだが、今回の法改正の趣旨を本当に理解しているのだろうか。
反対派は、安倍総理が稲田伸夫現検事総長の後釜に黒川弘務東京高検検事長を無理やり就任させるためのウルトラCのように、今回の法改正を見ている。
新型コロナウイルスで大変なこの時期に、火事場泥棒的にこの法案を持ち出してきたなどと勘違いし、これに反対することが日本の民主主義や法の支配にとって極めて重要なことのように思い込んでいる。
毎日新聞は「スターリンを思わせる「政治検察」生む検察庁法改正案」だと煽ってみせた。
だが、この見方は相当に歪んでいる。
というのは、この法律は令和4年4月1日からの施行だからだ。
この夏には稲田検事総長の定年は確実にやってくるのであり、新検事総長人事には、この法改正は全く影響を与えるものではない。
そもそも公務員の定年を延長すべきだというのは、もう何年も前から議論して煮詰めてきた話なのであり、ウルトラC人事をやるために内閣が突然考え出したものなのではない。
他の公務員は全部定年延長するけれども、検察だけ定年延長を行わないというのも変な話だと思うが、反対派はそれが正しいと思っているのだろうか。
そもそも検察は行政府に属し、検事総長を選ぶのは内閣の権限だ。
民主主義国家のルールとしては、国民の意思が反映している内閣が検事総長を選ぶのは当然の話だろう。
もちろん、検察には時には政治家を捜査する場合があることからすれば、政治の世界からある程度の独立性が保証されていることはあってしかるべきだ。
ただ、もう一方で、行政官として内閣と足並みをそろえてもらう必要性も高い職種でもある。
例えば、国際犯罪の取締に関して、国際条約上以前より厳しい内容を盛り込んでいくことが内閣として求められるといったこともある。
こういう場合に、内閣の意向を汲んで検察をまとめてくれるような人材でないと困るのであり、行政官としての適任性と検察の独立性がともに必要になるということは、あらかじめ理解する必要がある。
その中で、東京高検検事長が時期検事総長になるという慣習が成立し、検事総長は内閣の意向も踏まえながら検察人事を考えていくし、検事総長の考えを内閣もまた尊重するというバランスが成立してきた。
この中で、黒川氏が東京高検検事長に就任していたわけであり、黒川氏の検事総長就任は、もともとは既定路線であったはずだ。
不幸にも昨年はカルロス・ゴーン被告の逃亡事件が起こり、稲田氏がこのタイミングで退任するということになった場合に、この事件の引責辞任ではないかとの憶測が持たれる可能性が極めて高かった。
それは、稲田氏のみならず検察にとっても不名誉極まりないことになる。
そこで、稲田検事総長の退任時期を予定よりも引き伸ばすことにし、それに合わせる形で黒川氏の定年延長を閣議決定した。
黒川氏の定年延長の閣議決定には、たしかに法的には問題が残るところはあるのは事実だとは思う。
だが、この問題の背景に安倍政権の腹黒い思惑が隠されているかのように考えるのは、あまりにも無茶だ。
はっきり言うが、またしてもリベラル派の陰謀だとしか、私には考えられない。
ここまでを理解した上で、検察庁法改正案に反対するかどうかを、改めて冷静に考えてもらいたい。
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