アメリカは、新型コロナウイルスがどのように生み出され、武漢の地域的な流行から世界的な蔓延にどう変わったかについて、徹底的な調査を求めている。
オーストラリアもこれに賛同する立場を表明し、新型コロナウイルスの起源と感染拡大に関して、(WHOが既に行った調査とは別の)独立調査を行うことへの支持をWHOのすべての加盟国に求め、世界の首脳を相手にロビー活動を展開している。
この動きに機嫌を損ねたのが中国だ。
中国の駐オーストラリア大使は、こうした動きを危険だとし、中国の一般の人たちは、どうしてオーストラリアのワインを飲み、オージービーフを食べないといけないのか言うかもしれないとか、旅行先をオーストラリアにするかどうか考え直すかもしれないとか、子供の留学先がオーストラリアでいいのかとも思うかもしれないと述べ、オーストラリアを脅した。
ワインと牛肉は、オーストラリアの主要な輸出品であり、留学生の受け入れや観光もオーストラリアが外貨を稼ぐのに大いに役立ってきた。
それゆえに、こうした中国大使の発言は、まさにオーストラリアのアキレス腱に触れるような発言だ。
しかも2018年にオーストラリアと中国の間に外交関係で摩擦が生まれた際に、中国はオーストラリア産のワインと牛肉の輸出に嫌がらせを行ったことがある。
オーストラリアのペイン外相は、中国がこうした経済的な威圧を行うことに反対の姿勢を明確にし、今は国際的な協力が求められる時だと述べた。
オーストラリアは全輸出の4割が中国向けとなっており、貿易相手国としての中国の存在感はあまりに絶大だ。
それにも関わらず、オーストラリアは中国の威圧になんとか負けない態度を示している。
さて、私たちの国、日本はどうなんだろう。
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