韓国では、インターネット上の育児・教育系の情報共有コミュニティーのことを「マムカフェ」と呼んでいる。
このマムカフェの中でも292万人の会員数を誇る「マムズホリック」は、文在寅政権を熱烈に支持する書き込みが多いことで知られていた。
ところが、行方不明になった韓国の公務員が北朝鮮に銃撃され、遺体を燃やされて海の底に沈められた事件に関しては、この北朝鮮の蛮行をできる限り小さな問題として扱おうとする韓国政府を批判するコメントが溢れているようだ。
文在寅政権を支える与党「共に民主党」が、こんな事件があった直後であるにも関わらず、北朝鮮への個人観光を推進する決議案を外交統一委員会の全体会議に上程し、政府や共に民主党への不信感が急激に高まったのである。
韓国民の人権など一顧だにしない北朝鮮の残忍性がはっきり示された直後に、韓国民をその北朝鮮に行かせようということが受け入れられないのは当然の話だ。
「わが国の特殊性を考慮したとしても、正常な民主主義国家ではありえない」、「国が狂っていきますね、一度も経験したことのない国(涙)」、「文政権に本当に幻滅している。わが国民が優先ではなく、北朝鮮が優先という誰が見ても異常な状況だ」、「ニュースを見てあまりにやるせなく腹が立って泣いた。遺体遺棄を火葬というのも本当に理解できない」と言った書き込みが数多くなされた。
別のマムカフェである「ブンタ」には、「ドラマはドラマにすぎない」との書き込みがあった。
これは韓国人女性が誤って北朝鮮に不時着して北朝鮮男性と恋に落ちる「愛の不時着」という人気ドラマを揶揄したものだ。
「不時着したら愛なんてあり得ない、銃で撃たれて焼かれ、国には気にもかけてもらえない」というのは、全くその通りだ。
さて、マムカフェの中には今回の事件を受けての文在寅政権批判でコミュニティーが「荒れる」のを防ぐために、「北朝鮮」とか「射殺」といった感じの言葉を禁止ワードにし、記事をブロックするようなところも出ている。
そのような処置が取られ、「北朝鮮」に関する話題が書き込めなくなったり読めなくなったりしていることへの不信感も高めている。
文在寅支持派が多いとされていたところにおいても、北朝鮮へのあまりに非合理な迎合への嫌悪が広がっている。
韓国内において静かな地殻変動が生じている。
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ネタ元の朝鮮日報の記事
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