コロナ禍で外的な世界との触れ合いがなくなり、対人接触が大きく低減する中で、幼い子供たちの認知能力が恐ろしいほど引き下がっているとの研究がブラウン大学の研究者によって発表された。
生後3ヶ月から3歳児のIQテストを実施したところ、コロナ前の平均100がコロナ後に78まで低落したとデオニ准教授は指摘した。調査対象となったのは、早産したわけではなく、発達障害を負っているわけでもない子どもたちで、過半は白人だそうだ。
確かに、コロナ禍で一般の事業活動だけでなく、保育園、学校も閉鎖になり、子どもたちが遊び場にも行けなくなっているのだから、幼い子どもたちの生育環境が大激変しているのは、容易に想像できるだろう。
今後の生育環境の変化によって、長期的にはこのハンディキャップが埋められる可能性もないわけではないだろうが、教育というものがベースからの積み重ねであることを考えた場合に、幼少期の人的交流の不足が生涯の能力を規定してしまう可能性は無視できないと考えるべきではないだろうか。
今回の研究の中では、社会経済的に恵まれていない環境にある子どもたちのほうがこの被害が大きく出ているとデオニ准教授は指摘する。
今回の調査はロードアイランド州というアメリカ全土の中では比較的裕福なところでの調査である。ロードアイランド州よりも経済的に恵まれない地域の子どもたちにどれほど大きな影響を与えることになっているかと考えると、恐ろしい話になる。それは何もアメリカだけの話ではない。全世界的にも考えるべきことだ。
さて、コロナに関しては我が国でも緊急事態宣言などの社会的な制限が行われてきたが、私はこうした処置は行うにしても極めて限定的であるべきで、極力行うべきではないとの立場を表明してきた。このために「人命軽視」だと非難されることもよくあった。だが、経済活動が回らなくなるのは、単に私たちの生活のストレスが増えるということだけがマイナスなのではない。そのことで自殺を選んでしまう人も増える。思ったような就職ができなくなる人も多くなる。夢を目指した活動も大きく制限されることにもなる。そうした損失も命を燃やせなくなるという点では「人命」に関わることではないのか。子どもたちの成長の機会を奪うこともまた「人命」に関わることではないのか。私はそんな見方をしている。
好むと好まざるとにかかわらず、我々はこのウイルスをこの世界から取り除くことはできない。最終的には共存していくしか我々には道はない。普通の活動を行えばもちろん犠牲は生じるだろうが、結局はそれを受け入れていくしかないものだと思っている。非常事態宣言を延長するなどの処置をとっても、一時しのぎにしかならない。その点での一種の諦念も必要なのではないか。その点でコロナとの共存に踏み切ったイギリスの選択は私は英断だったと評価している。
私に対してこの病気の危険を軽く考えすぎていると思っている方には、今回のこの調査結果などを踏まえた上で、ぜひとも考え直してもらいたいと思う。
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