フランスの国立保健医学研究所の研究責任者であるロクト氏と、パリのコチン病院の集中治療部門責任者であるミラ氏は、テレビ番組で新型コロナウイルスのワクチンの治験を行う場所にアフリカが適していると示唆し、人権団体などから激しい非難を浴びている。
アフリカの人たちを人体実験の材料として使うのかというわけだ。
だが、コンゴ民主共和国の国立生物医学研究所のムエンベ所長は、新型コロナウイルスのワクチンの治験にコンゴが参加する用意があり、治験は7月か8月に始まる可能性があるとの見方を示した。
コンゴ側からすれば、国民に対して大規模な臨床試験を行ってもらえるなら、それはそのまま新型コロナウイルスの感染防止に多大な効果を上げることにつながる可能性が高い。
国内の医療水準が低いために、重症化した患者を救うことはコンゴでは難しい。
しかも臨床試験に協力する立場であるわけだから、ワクチン代を払う必要もない。
国民の命を守る立場からは、治験に積極的に参加した方が理にかなっているという判断は、決しておかしなことではないだろう。
世界的にも一刻も早いワクチン開発が望まれ、ワクチン承認のためには大規模な臨床実験が必要となる中で、それに協力したいと申し出てくるアフリカの国にこれをお願いするということは、果たして人道にもとる行為なのであろうか。
さて、コンゴではエボラ出血熱の流行がたびたび起こっているが、この流行を食い止めるために未承認ワクチンが、一部の人に接種されてきた。
未承認ワクチンなので、当初に予定された治験参加者以外への接種は認められないというWHOの対応によって、これまでの累計の接種人数は32万人ほどに留まり、救える命を多く失わせてきた。(ちなみにコンゴの人口は8000万人ほどだ。)
「人権派」の人たちは、国家などに対する不信感があまりにも高すぎる。
警戒心を全く持たないのは、それはそれで問題だろうが、この話は人類の未来にとって重要であるだけでなく、コンゴの人たちにとってもメリットがある話だ。
当たり前だが、人を対象とする臨床試験の前に、動物実験での安全性の試験は行われている。
人間特有の問題もありうるから、それだけで安全だというわけではないが、臨床試験を行う際にも少人数から大人数へと段階的なステップを踏むことになる。
何らかの後遺症が出た場合には、生涯保障の対象にも当然なる。
だから、特別問題になるようなことはないと思うのだが、こういう考え方は「人権無視」ということになるのだろうか。
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