安全保障

イタリアが脱中国の動きに転換した模様!(朝香 豊)


人気ブログランキングへのご協力をよろしくお願いします!

新型コロナウイルスの感染拡大で甚大な被害を受けているイタリアで、密かに脱中国の動きが出ているようだ。

イタリアはヨーロッパ諸国の中でも中国との関係が深く、昨年3月に中国の掲げる一帯一路構想にG7諸国の中で初めて参加表明をしたことで知られる。

このときにアメリカの国家安全保障会議は、一帯一路に参加すると、中国共産党の略奪的な投資手法を正当化し、イタリア国民に利益をもたらさないことになると、イタリアに対して警告していた。

イタリアが中国の経済力を頼りにしようとした背景には、ドイツ主導のEUが財政政策に厳しい制限を加えていて、自国の経済上の苦難を克服するためには、中国の経済力に期待せざるをえないという状況もあった。

だが、中国自身が自国の経済崩壊が進む中で、一帯一路を積極的に展開する力も失われつつある。

この1年間で中国の一帯一路構想との関わりで進んだ話は、イタリアを代表する石油・ガス会社の「エニ」と、中国の太陽電池メーカーのジョイントソーラーとの間での投資案件を除いてはないようだ。

幸いにも、イタリアの一帯一路構想参加で最も懸念された、北東部のトリエステ港の開発を中国資本によって大々的に進める案件も、具体的な話には進んでいない。

恐らくはこういう背景があったために、イタリアは中国への不信感を高めていたのであろう。

今回のウイルス感染の拡大に関して、イタリア政府はいち早く、2月2日から4月28日まで中国からのフライトを受け入れないと表明した。

この表明は1月31日にすでに行われている。

こうした厳しい処置を早期に取っていたにも関わらず、新型コロナウイルスの甚大な被害を受けることとなったのは、イタリアの悲劇だ。

イタリアで連立与党の一翼を担う民主党のジンガレッティ党首も、このウイルスに感染することになった。

食料品店と薬局を除くすべての店舗をイタリア全土で閉鎖しなければならなくなり、北部の大部分にも移動を禁じる封鎖処置が取られた。

ブランド物の製造などで知られる北部の工業地帯に、中国からの移民を前々から大量に受け入れていたことが仇になったのだろう。

恐らくは潜在的には中国に対して愉快ではない気持ちをイタリア人は持っていたのだろうが、そのことが今回の一件で一気に爆発したのではないかと思う。

イタリアの国際関係を扱うシンクタンクのIstituto Affari Internazionaliのアジア研究責任者のカサリーニ氏は、イタリア政府が中国共産党に対するアプローチを見直し、トランプ政権にメッセージを送ったことを明らかにした。

今中国は、イタリアに医薬品を寄贈し、医療専門家チームを派遣するなどして、中国に対するイタリアのイメージを変えさせようと必死だ。

騒動が鎮まったら、中国はイタリアへの投資を急拡大するとの提案を行うことによって、中国に対するイタリアの態度を再び変えさせようと動いてくる可能性もある。

だが、感染初期で情報隠蔽に走り、ウイルス拡散を招いた中国の責任は大きい上、コンテ首相の所属する「5つ星運動」は、反移民で国民の支持を集めてきた政党でもある。

今回の件で、理性よりも本能のレベルで感じている嫌悪感を表出させてしまった以上、イタリアで中国が信頼を回復するというのは、極めて難しいのではないかと思う。

※ 日本再興のために、以下のバナーをポチッとしていただけると助かります。


人気ブログランキングへのご協力をよろしくお願いします!

ネタ元の大紀元時報の記事
https://www.epochtimes.jp/p/2020/03/53129.html
画像はCNNのページから
https://edition.cnn.com/2020/03/10/europe/italy-coronavirus-beniamino-pagliaro-intl/index.html
https://cdn.cnn.com/cnnnext/dam/assets/200309121851-empty-san-marco-square-venice-italy-0309-exlarge-169.jpg

無料メルマガ

最新情報やプレゼント特典などをメール配信しています!メルマガでのみ公開しているネタあり!今すぐ無料登録しましょう!

ピックアップ記事

  1. 文在寅大統領はチョ・グク氏の法相任命を強行! 力による抑圧に自信か?
  2. 韓国の本当の仮想敵国は日本 これを前提に日本の国防を再構築しよう
  3. 銃犯罪の急増と検挙率の急低下! BLM運動で広がる無秩序!(朝香 豊)
  4. フロイド氏殺害でナイキがキャンペーン! でもナイキの本質はチキンだ!(朝香 豊)…
  5. 橋本聖子や山下泰裕の派遣でお茶を濁すようなことをするな! 北京オリンピックでの対…

関連記事

  1. 経済

    中国で大物経営者が次々退任・失脚! 民営企業受難の時代に! (朝香 豊)

    アリババ創業者の馬雲氏がアリババ会長を退任したのに続いて、テン…

  2. 安全保障

    ソ連は欧州を解放した! 今なお時代錯誤な朝日新聞!(朝香 豊)

    人気ブログランキングへのご協力をよろしくお願いします!朝日…

  3. 経済

    コロナウイルス禍を奇貨として、日本の大改造を行え!(朝香 豊)

    人気ブログランキングへのご協力をよろしくお願いします!新型…

  4. 安全保障

    明らかになるドミニオンのデタラメさ! 選挙法に違反!(朝香 豊)

    人気ブログランキングへのご協力をよろしくお願いします!ミシ…

  5. 経済

    サンダースの危険性! 過小評価するな!(朝香 豊)

    人気ブログランキングへのご協力をよろしくお願いします!アメ…

  6. 経済

    40年ぶりのインフレに苦しむアメリカ! 明らかになるバイデンの無能!(朝香 豊)

    人気ブログランキングへのご協力をよろしくお願いします!…

無料メルマガ

おすすめ記事

  1. Featured Video Play Icon

アーカイブ

  1. 韓国・北朝鮮

    親北派の韓国の米大使公邸乱入事件で、警官の懲戒処分なし!(朝香 豊)
  2. 安全保障

    日米首脳会談は一応評価! ただ、対中政策面では不満!(朝香 豊)
  3. 人権・民主主義

    選挙不正の9つのキーポイント! ジュリアーニ弁護士が指摘!(朝香 豊)
  4. 安全保障

    中国系アメリカ人教授が脱税で摘発される! 中国の「千人計画」に関与!(朝香 豊)…
  5. 安全保障

    米政権内部から親中的考えが消えた! 中国の本質に気付き一枚岩になるアメリカ!(朝…
PAGE TOP