菅総理が訪米して、日米首脳会談が開催された。バイデン新政権が初めて招く外国の首脳が日本の菅総理であったことは、日本としても誇らしいことだ。もちろんこの背景には、対中政策が重要になる中で、日本が最前線として最も大切になっているという事情がある。
中国を名指しした上で、自由で開かれたインド太平洋を守るためにともに取り組む姿勢を示し、台湾海峡の平和と安定の重要性を指摘したことは評価できる。だが台湾に関して「両岸問題の平和的解決を促す」との表現に留め、台湾を明確に支持していく姿勢にまでは踏み込めていないところには、物足りなさを感じた。
ウイグルや香港の問題についても具体名を出して「深刻な懸念」は表明したところは評価できる。だが、ウイグルの状況についてジェノサイドだとの表現は避け、香港の国家安全維持法の濫用状況などへの具体的な言及もなかったことにはやはり踏み込み不足を感じた。その結果、当然ながら、これらの点での対中制裁をちらつかせる話も出なかった。
対中政策への踏み込み不足だった一方で、気候変動問題にはかなりの積極性を見せた。2050年までに温室効果ガス排出をゼロにすることを明言しながら、2030年の中間目標の達成に積極的に踏み込んだ。だが、今ここで経済活動に足かせをはめることより、対中国問題を最優先にすべきではないか。優先順位が間違っているのではないかとの思いを禁じえない。
ケチをつけるついでに言っておけば、ホワイトハウスで菅総理を出迎えたのがバイデン大統領ではなく、カマラ・ハリス副大統領であったのはどういうことだろう。これすら、バイデン政権なりの中国への配慮ではないかとの疑いを拭えない。
なお、尖閣の安保適用範囲の確認、北朝鮮のすべての大量破壊兵器とあらゆる射程のの弾道ミサイルの完全かつ検証可能で不可逆的な廃棄へのコミットメント、拉致問題の即時解決への協力、東京オリンピック・パラリンピックの実現へのアメリカの支持などについては評価できる。決して内容全体が悪いということはないが、対中配慮が様々に隠れているように感じたところは残念に思っている。
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日米首脳会談の画像
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