新型コロナウイルスは武漢の華南海鮮市場で販売されていた野生動物から始まったものであって、武漢ウイルス研究所とは何の関係もないというのが、中国政府がもともと示してきたシナリオだ。
中国版CDC(疾病予防管理センタ)が華南海鮮市場の調査を行った結果、市場内の数多くの地点から新型コロナウイルスが検出され、華南海鮮市場の野生動物が起源であることが確実になったと言われてきた。
高福(Gao Fu)中国版CDC所長も、1月に上記の見解を2度にわたって表明している。
だが、大紀元時報(The Epoch Times)のもとにリークされた内部文書によると、その推測はやや無理があるようだ。
このリークされた文書によると、確かに華南海鮮市場の31の店から、新型コロナウイルス陽性のサンプルが33個検出されていることにはなっている。
そして、中国版CDCのレポートには「華南海鮮市場には、新型コロナウイルスが検出された12店がある区画に、野生動物を売るお店が数店ある」から、「ウイルスの起源は野生動物と関係しているのではないかと大いに疑っている」との記述もある。
確かにウイルスが検出されたお店の中には、野生生物を扱っているといえるお店もあるが、それらはすべて海産物や淡水魚を扱っているお店だ。
ということは、海産物や淡水魚が汚染源だということになるのだろうか。
報道では、タケネズミをはじめとしていろんな動物がウイルスの宿主の候補として取り上げられたが、海産物や淡水魚が宿主だった可能性は一度でも指摘されただろうか。
さらに、タケネズミなどを扱っている農場からも、飼育環境や動物自身から検体を集めて調査を行ったものの、すべて新型コロナウイルスは検出されなかったのだ。
タケネズミについては、華南海鮮市場とは別の市場で売られているものから24検体を採取したものの、こちらもすべて陰性だった。
こうなると、ウイルスは華南海鮮市場で販売されていた野生動物から始まったものだとの、高福所長の発表は、真実を覆い隠すための工作だったのではないかとの疑いを持たざるをえない。
なお、高福所長は5月25日に、「全体過程を見直してみると、海鮮市場と関係する感染が報じられる前からウイルスは存在していたはずだ」と、これまでの見解を訂正した。
米中対立の中で、中国政府がアメリカ起源説に舵を切ったことによって、見解を修正する必要が出てきたということだろうか。
これにより、武漢ウイルス研究所の怪しさがさらに浮き上がったように思う。
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ネタ元のThe Epoch Timesの記事
https://www.theepochtimes.com/leaked-document-contradicts-chinas-official-narrative-on-wuhan-wet-market_3372817.html?__sta=vhg.uosvpxsfsqssfsmne%7CUTH&__stm_medium=email&__stm_source=smartech
画像はNikkei Asian Reviewの記事から
https://asia.nikkei.com/Spotlight/Coronavirus/China-virus-outbreak-not-currently-spreading-WHO
https://www.ft.com/__origami/service/image/v2/images/raw/https%3A%2F%2Fs3-ap-northeast-1.amazonaws.com%2Fpsh-ex-ftnikkei-3937bb4%2Fimages%2F1%2F1%2F4%2F7%2F24377411-4-eng-GB%2FCropped-1578861056N%20Wuhan%20seafood%20market.jpg?source=nar-cms
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