2020年2月、権威ある医学雑誌の「ランセット」に、コロナウイルスは自然に動物から人間に飛び移ったものだとの声明が掲載された。この声明には27人の科学者が署名し、いかにも科学的に間違いないものであるかのような装いが取られていたが、リンゼー・グラハム上院議員は当時のドナルド・トランプ大統領を政治的に傷つけるために仕組まれたものではないかと、フォックス・ニュースで語った。
声明には「陰謀論は、このウイルスとの戦いにおける私たちのグローバルな協力を危険にさらす恐怖、噂、偏見を生み出すだけである」「私たちは団結して、COVID-19に自然な起源がないことを示唆する陰謀論を強く非難する」と書かれていた。
グラハム上院議員は、この声明について、パンデミックの初期にいわゆる「研究所起源説」を支持したトランプ大統領、トム・コットン上院議員らを侮辱するための政治文書だったと指摘した。メディアはこの声明を取り上げてはトランプ大統領の主張を非科学的であるかのように主張し、選挙の流れを変えたのだとグラハム上院議員は語った。
そもそも「ランセット」の声明は、「エコヘルス・アライアンス」の会長であるピーター・ダスザック氏によってまとめられ、声明に参加した科学者もダスザック氏の声掛けに応じた人たちである。「エコヘルス・アライアンス」は、アメリカの政府機関の資金を武漢ウイルス研究所に渡す際にその間に介在したNPO法人である。研究所起源説が本当だということになると困ることになるダスザック氏が、これを否定させる動きを作るために仕組んだ工作である疑いは濃厚である。
この点をグラハム上院議員は「科学者によるこの声明は、研究室のリークの考えを撃墜するために画策されたものだと思う。なぜなら、彼らは中国との関係のために投獄されることを心配していたからだ」「ここにトランプの信頼性を破壊する政治的動機があった」と述べた。
「もしトランプの主張が正しいと認められていたなら、2020年の選挙の結果を変えていただろう」「人々は中国に対する報復を求めただろうし、その時にバイデンとトランプのどちらに目を向けただろうか?」とグラハム上院議員は語った。
なお、「ランセット」の声明に署名した一人である、微生物学者のピーター・パレーゼ氏は、「ランセット」への署名を行ってから、不穏な情報が様々に表面化し、ウイルスが人獣共通感染症に由来するということへの確信が持てなくなったと告白した。
今や「研究所起源説」=「陰謀論」は完全に崩壊し、その政治的動機も明らかに疑われている。
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リンゼー・グラハム上院議員の画像
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