安全保障

WHOの調査結果にも見える武漢ウイルス研究所起源の証拠 ! 中国と西側との対決の拡大方向は避けられない!(朝香 豊)


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根拠のない謀略論として退けられてきた新型コロナウイルスの武漢ウイルス研究所起源説について、バイデン政権は90日間の調査を命じた。

この調査はすでに結論が出ているトランプ政権の調査を一旦破棄した上での時間稼ぎの要素が強いものであり、報道が伝えるほど前向きなものであるとは思えない。

だが、様々な証拠から見て、いくらバイデン政権でもこれをひっくり返すことは難しく、90日が経過した後にはこれを認める方向に動くことになるだろうと予測している。

私がデイリーWiLLオンラインで述べたように、米下院情報特別委員会は状況証拠の観点から見て、武漢ウイルス研究所が起源であるとの見方が圧倒的に自然であるとの結論を下しているが、状況証拠はこればかりではない。

武漢ウイルス研究所起源説を否定したことになっている世界保健機関(WHO)の調査結果の中にも、実はそれを匂わす内容が記載されているのである。

WHO専門家チームが発表した報告書には200ページに及ぶ付録が添付されていた。この付録には、中国保健当局が人体から採取した新型コロナウイルス類のサンプル数千点を保存していたものの、後に破壊されたことが記載されていた。破壊されたのはなんと2019年12月のことである。つまり、世界的にはまだこのウイルスのことが全然知られていない段階での話だ。この話をWHOは「サンプルを検査できなかった」と報告書本文に記載していた。本文しか読まない段階では気付かないが、ここに中国政府の悪意が介在していることが示唆されている。

WHOの調査チームは今年2月の武漢での会見で、新型コロナ発症が初めて報告される前の2019年12月の段階で、武漢で既に13種の変異ウイルスが広範囲に拡散していたことを確認したとも述べていた。少なくともウイルスが広がり始めてそれなりの時間が経過していたのは明らかである。この段階で世界に対して警告し、中国国内でも厳しい移動制限を行っていれば、世界どころか中国国内でも感染が広がる事態は避けられていた可能性が高い。

WHOのこの現地調査は中国の拒絶によって新型コロナ発生から1年以上過ぎた後でしか行えなかった。中国が「武漢研究所起源説の証拠はない」とあらかじめ結論を出したままで、調査チームの情報接近を制限したことから議論を生んだ。

2019年11月に武漢ウイルス研究所の研究員3人が新型コロナに類似した症状で病院に搬送されたという情報はアメリカの情報当局は把握していた。このことはトランプ政権末期に当時の国務省が一度情報をリリースしていたのは以前のブログにも書いたとおりだが、主流マスコミはこの情報を事実上封印していた。

この封印されていたはずの事実をウォール・ストリート・ジャーナルが報道したのが、今回の武漢ウイルス研究所起源説への急速な転換に大きな影響を与えた。ウォール・ストリート・ジャーナルはさらにその翌日に、2012年にコウモリの排せつ物を片付けようと銅の廃鉱に入った炭鉱作業員6人が原因不明の病気にかかり、このうち3人が死亡していたことも報道した。武漢ウイルス研究所が当時、この鉱夫たちから数種類の新しいコロナウイルスを検出したことも併せて報じている。

そう言えば、WHOの調査団の一員で英国の動物学者のピーター・ダスザック氏は、武漢ウイルス研究所が実験室で生きたコウモリを使ってウイルステストを行ったことを完全に否定していた。ところが人工的な条件下でコウモリを健康的に成長させ、繁殖させることができるコウモリ飼育ケージの特許を武漢ウイルス研究所は2018年6月に出願して、2019年1月に取得していたことも実は判明している

中国はどんどんと追い詰められてきているわけだが、今後も戦狼外交を続けて諸外国との対立を拡大させていくのであろう。中国対西側の戦いは今後も拡大していくことは避けられないだろう。
  
 
 
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